コーセーの口紅コート 表記とのギャップに低評価の嵐
口紅やグロスの色移りは、メイクを欠かさない女性にとって日々の小さなストレス。食事をすればコップや食器に色が移り、ハンカチで口をそっと拭こうものなら色が移り、衣服の脱ぎ着で襟元にも色移り。さらに、すぐに色落ちしてしまう口紅やグロスは1日に何度も塗り直さなくてはいけない。そんな女性の面倒を解消してくれる口紅コート「リップジェルマジック」が昨年コーセーから登場した。話題性は高く「こんなのを待っていた!」と期待する女性たちが購入したものの、評価は「期待はずれ…」と、いまいちだ。
商品のアピールポイントは受け入れられたが…
リップジェルマジックは、色移り防止成分であるフッ素系油剤を含むジェル状を口紅のあとに乗せることで、口紅の色がしっかりコートされる商品。コーセーは、色移りを防ぐだけではなく塗りたての色が1日続く点もアピールしているが、実際の使用感とギャップがあるようだ。web上では次のような低評価が目立つ。
- コップには確かにつかないがもちは良くない。口紅が落ちない!という点に惹かれて買ったのに期待外れ
- マットな感じになるので、口紅をつけた後のツヤ感が失われる
- 口紅をつけた時の質感が変わってしまう
- これを塗ると、唇が乾燥してごわつく
- ツヤ感がなくなるので、これなら塗らない方がいい
- ツイッターやYou Tuberなどで話題だったので買ってみたが、実際は色も持たないしいまいち
- 期待していたのに残念
- 皆さんの口コミを先に見ておけばよかった
- もうリピートはしない
口紅が落ちにくくなることは確か。しかし「唇のツヤ感」が失われることにガッカリ、と評価する女性が多い。
口紅コートへのニーズは高い 改良の余地あり
年齢問わず人気の落ちない口紅「ティント」も、「落ちないコスメ」として高く評価されているが同時に使用による唇の乾燥が多く指摘されてきた。その後消費者の不満は商品の改良に反映され「乾燥しにくいティント」が登場し、ティントファンの女性たちから支持されている。
コーセーのリップジェルマジックも、同様に「乾燥」が指摘されている。他、「質感が変わる」「色が変わる」点を中心に低く評価されているが、「口紅コート」そのものへの女性のニーズがないわけではない。「質感変わらない・色変わらない・色落ちしない物に改良されたらまた買いたい」「ツヤ感のある物が発売されたら買いたい」など改良されれば買いたい、という声は多い。ティント同様に口紅コートも今後の商品改良に期待したい。
ネーミングの参考に リップコート・口紅コート どちらが認知されてる?
これまでにも「口紅をコートする」商品は「リップコート」として認知されていたが、一般的に認知され日常使いされる「マストアイテム」とまでは成長していなかった、比較的新しいジャンルのアイテムだ。
リップコートも口紅コートも意味は同じだ。しかしグーグルトレンドで「口紅コート」と「リップコート」を比較すると、リップコートの方が検索ボリュームは大きい(ちなみに「口紅」と「リップ」で検索を比較した場合も、「リップ」の方がボリュームは大きい)。以下、グーグルトレンド(青:リップコート 赤:口紅コート)
「リップコート」の方が女性に伝わりやすい可能性は高いが、コーセーからの発売により「口紅をコートしてくれるコスメ」の存在そのものが女性の間で認知され始めていることを考えると、どちらであっても女性の目に止まるようになるはずだが、ターゲットとする年齢層に合わせて使い分けるのが良いかもしれない。「口紅」に馴染みがある中高年世代には「口紅コート」、「リップ」の方が馴染みがある若い世代は「リップコート」というように。
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