中国人が2019年に購入した商品ランキング ヘルスケア商品多数
中国の消費者トレンド情報を提供する中国トレンドExpress(東京・千代田)は、2019年に「新浪微博(Weibo)」などの中国SNS上で「買った」と投稿された日本商品の情報を集計・分析し、「中国消費者『買った』日本商品ランキング2019」を発表した。
商品カテゴリ別「(日本商品を)買った」口コミ件数と増加率
2019年に中国のSNS上で日本商品を「買った」と投稿されたクチコミ件数は、前年の734万7,227件から250万件以上増加。今年の11月11日「独身の日(ダブルイレブン)」でも日本商品の売上が国別1位となったが、引き続き日本商品への高い関心が続いていることがうかがえる。
口コミ件数は増加しているものの、中国のSNS上で投稿された日本商品の総数は486アイテムで、前年比約96%で減少。2017年に563アイテムだったのが、2018年には504アイテムに、そして今年はさらに減少している。「中国のWEB・SNS上には日本商品に関する情報が溢れており、それらの中から消費者に認知されたものや話題になったものにクチコミが集中している可能性がある」と同社は指摘する。(画像はクリックで拡大可)
「買った」口コミ件数が多かった商品ランキング
今年最も多く「買った」とクチコミされた日本商品は、昨年に続いて「ピジョン 薬用ローション ももの葉(ピジョン株式会社)」だった。
TOP20の商品は以下。ヘルスケア商品が多数ランクインした。(画像はクリックで拡大可)
近年の中国人の日本商品の買い物について同社は次のように分析している。
昨年に続き、日本商品に関するクチコミ件数は増加傾向を保っており、中国消費者からの日本商品への関心は依然高いことがわかる結果となった。「買った」商品のクチコミランキングをみると、どちらかというと実用性重視の商品が上位を占めている印象だ。一方、クチコミされた商品数をみると、クチコミ件数の増加傾向とは逆に、減少の一途をたどっている。
(中略)考えられる背景として、「日本製だから売れる」という時代は終わり、SNSやオフライン広告など、中国消費者が日々の生活行動の中で触れる情報の中で、知名度や話題性を高められた日系ブランドに人気が集まっていくという流れだ。当然ながら、欧米や韓国ブランドとの競争、高品質化で台頭する中国系ブランドなど、海外ブランドとの競争も激化し、なおかつ市場もこれまでの北京・上海などの一線都市から地方の省の中心都市である二線、三線都市へと広がっている。
今後は、今まで以上に中国消費者に根付いたコミュニケーション方法を検討し実践していくことが求められている。ひとえに「中国消費者」といっても、地域や年代などによって嗜好性は異なるため、それぞれの特性を、SNS分析に加えて、実際に現地に足を運びマーケット調査分析を行うことも是非オススメしたい。(引用:トレンドExpress)
近年の中国人消費者像を理解するには、博報堂生活綜研が先日発表したクラスター「熱活族」もキーポイントに。
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