国際比較で見えてくる、自殺死亡率が高い日本の若者

Category: データ分析
Share:

日本の若者の自殺率の高さは深刻だ。平成30年版自殺対策白書(厚生労働省)によると、15〜34歳の死亡率第1位は自殺。中高年世代と比べて若い世代は病気による死亡率が低いため自殺と事故による死亡率が高くなるのが自然だが、世界の主要7カ国と比べると、日本の若者の自殺率の高さがわかる。次のグラフは7カ国それぞれの、15〜34歳の自殺死亡率と事故死亡率。自殺死亡率は日本が最も高く、日本のみ事故死亡率を上回っている。

先進国の年齢階級別死亡者数及び死亡率

出典:厚生労働省「自殺対策白書」

 

  • 日本(自殺:17.8% 事故:6.9%)
  • 米国(自殺:13.3% 事故:35.1%)
  • カナダ(自殺:11.3% 事故:20.4%)
  • フランス(自殺:8.3% 事故:12.7%)
  • ドイツ(自殺:7.7% 事故:9.1%)
  • 英国(自殺:6.6% 事故:12.1%)
  • イタリア(自殺:4.8% 事故:12.3%)

先進国の中でも高い自殺死亡率を示す日本の現状について複数のメディアが取り上げており、その要因として、うつ病の増加、日本人の内向的な国民性、人生の主軸が仕事(いわゆる”働きすぎ”)にありワークライフバランスが崩れていること、個々が自身の幸福を追求した生き方をしづらい社会の空気、寿命の延伸による将来への経済的不安などを指摘している。実際に日本には、将来に希望を持っている若者が他国と比べて圧倒的に少ない(参考:以下記事)

ちなみに日本同様に若者の自殺死亡率が高いのは韓国(18.3%)。こちらも事故死亡率を上回っている。日本も韓国も若者の自殺対策が急務だ。

 

 

【編集部おすすめ記事】
自殺者数は6年連続減少、自殺動機トップ「健康問題」は変わらず
日本女性は世界で3位 国際比較で見る高い自殺死亡率
2018年のヘルスケアトレンド(健康・美容・予防医療)
【保存版】ヘルスケア女性マーケティングに役立つ!政府公表の資料・データまとめ

Category: データ分析
Share:
PAGE TOP
×