商品をニーズ別にラインナップ、女性の「楽ちん化したい」に応える 花王

スペックで商品を差別化するのが難しいなら、今の女性たちのニーズに合わせた見せ方に変えるのが効果的だ。小難しい専門用語・業界用語や数字を並べたり、機能性を重視した見せ方など、スペックを全面に打ち出して響くのは男性消費者。女性消費者に向けて訴求するなら、「そうそう!こんなのが欲しかった!」と思わせるようなコピーなどの見せ方が重要。商品の特性を女性たちのニーズに合致した見せ方にすれば、「この商品は私の生活をどう変えてくれるのか?」「この商品でどんな悩みが解消されるのか?」がイメージしやすいので手に取ってもらいやすくなる。

花王のエッセンシャルオイル

出典:花王

事例として参考になるのが、花王のヘアケアブランド「エッセンシャル」。同社は女性の「効率的にきれいな髪でいたい」「髪のお手入れは面倒だ」と考える女性が増加していることを背景に、「ヘアケアの “何”を楽ちんにしたいか?」に合わせて商品を4タイプに刷新した。4タイプそれぞれが応えているニーズは以下。

  • 「ドライヤーが面倒!」と感じている人向けには、ドライヤー時間を平均20%カットするエッセンシャル スマートブロードライ
  • 「髪が傷んで広がりやすく、ブローやコテ・アイロンで整えにくい!」と感じている人向けには、スタイリングが思い通りにできるエッセンシャル スマートアレンジ
  • 「朝の寝ぐせ直しがわずらわしい!」感じている人向けには、寝ている間ずっと寝ぐせをおさえるエッセンシャル スマートスタイル
  • 「傷んでいるせいで、髪がからまるしパサつくし、まとまりにくい!」と感じている人向けには、からまる髪が洗うだけでほどけるエッセンシャル スマートリペア

ヘアケアと言っても、個々の髪質によって面倒に感じるポイントは違うもの。ゴワゴワした髪質のせいでうまくヘアセットができず不満を抱えている女性もいれば、髪の毛が長いため乾かすのに時間がかかることに不満を感じる女性もいる。エッセンシャルのラインナップの見せ方は各面倒ゴト別に分類しているので、自分に合った商品がどれなのか?がわかりやすい。

同社は今月6日から「ヘアケア ラクちん化運動」を開始し、タレントの出川哲朗さんが応援団長に就任、忙しい女性を応援するテレビCMを放映している。

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