男性も仕事と育児の両立に奮闘、時流に乗ったサントリーのCMに「久しぶりに良いCMを見た」
かつて育児に奮闘する様子を描いたCMに登場するのは母親だったが、ワンオペなど性別役割分業を助長する内容に批判が集まるようになると、やがて、夫婦で育児をする画が主流に。時代はさらに進化し、今後は父親を主役にした育児CMが増えそうだ。そんな時流を捉えたウェブCMを、サントリーが7月末に公開した(ザ・プレミアム・モルツ)。
言葉は交わさないが、心ではお互いにわかり合っている”無言の父たち”がテーマで、起用したのはお笑い芸人の「あばれる君」。仕事と育児の両立に奮闘する父の日常あるあるや、不器用な父の心情を描いた。SNSには「わかる!」「オレのことかと思った。父親同士はこんなものだよね」と共感する声や、「オレは父親ではないが、すっごく良いCM」「久しぶりに良いCMを見た」「素敵なCM」「なんか泣けた」など、好意的な感想がズラリ。男女両方から高い評価を得ている。2010年代は育児を絡めたCMがとかく炎上しやすく、消費者のブランド離れや企業離れにまで発展した事例もあったが、こちらのほっこりしたCMは、見る人の心をしっかり掴んでいるようだ。以下がそのCM(メイキング映像含む/オリコンニュース)。
厚労省の7月末の発表によると、2022年の男性の育休取得率は17.13%で過去最高となった。政府が目標に掲げる「2025年に50%」までは程遠いが、今年4月から男性の育休取得率の公表が義務化されたこともあり(対象は従業員が1,000人を超える企業)、男性の育休取得者は今後さらに増えていく見込み。父親ならではの育児悩みや奮闘ぶりを、同社のCMを参考におもしろおかしく、あるいはシビアに描いてみては?
【編集部おすすめ記事】
■女性就業率53.2%で過去最高 育児・介護で離職した女性22.1万人
■「子ども未来戦略方針」決定、少子化対策強化に向けた取り組み要旨
■報道各社の「健康の男女平等、ほぼ達成」は本当? ジェンダーギャップ指数2023
■母親・父親で差、それぞれの疲労の実態と解消法
■【レポート】女性ヘルスケア白書2023年度 市場動向予測