ティーンエイジャーの男女、性行為事情
日本財団は7月、39回目となる18歳意識調査の結果を公表した。今回のテーマは「性行為」で、17〜19歳の男女1,000人を対象に実施したもの。ティーンエイジャーの性行為の事情・不安ゴト・性教育の課題などが浮き彫りとなった(詳細:日本財団「18歳意識調査/第39回ー性行為ー」)。
調査項目は性行為にまつわる様々なことで、性の知識、初めての性行為の年齢、避妊、性感染症、緊急避妊薬、学校の性教育など。特に男女差が見られた調査結果を以下表にまとめた。
避妊において女性側が圧倒的に受け身の姿勢になっている様子や(調査項目:避妊はどちらがするか?)、女性の方が避妊や性感染症の不安を抱えている割合が高いことがわかる。また、妊娠や性感染症などの不安ゴトを相談する相手として「母親」が多いことから、家庭内の性教育において重要な役割を担うのは母親であることも読み取れる。
項目 | 女性 | 男性 |
性行為の経験の有無 | 26.1% | 21.2% |
初めての性行為の経験が15歳以下(性行為の経験「有り」のみ) | 20.7% | 24.0% |
性行為に関する知識を得る場所 | 1位:学校の授業(48.8%) 2位:友人(43.9%) 3位:漫画(22.9%) |
1位:友人(50.8%) 2位:アダルトサイト(49.0%) 4位:学校の授業(41.6%) |
避妊はどちらがするか? | 自分(5.2%) 相手(56.0%) |
自分(58.5%) 相手(6.4%) |
性行為に際して、コンドームのサイズや装着方法、装着するタイミングなど、正しい避妊方法かどうか、避妊方法に不安を感じたことがある | 73.0% | 66.7% |
妊娠やその兆候についての相談先 | 1位:母親(50.6%) 2位:友人(40.7%) 3位:医師(19.2%) |
1位:母親(40.5%) 2位:友人(29.5%) 3位:父親(28.8%) |
性行為に伴う性感染症のリスクについて不安がある | 84.0% | 77.2% |
性感染症についての相談先 | 1位:母親(44.4%) 2位:友人(38.9%) 3位:父親(22.2%) |
|
緊急避妊薬を処方箋なしで薬局で入手できることに賛成 | 71.8% | 71.0% |
学校での性教育は役に立った | 61.5% | 55.6% |
学校での性教育で、もっと深めてほしかった内容 | 1位:ジェンダー平等に関する知識(43.5%) 2位:恋愛や健康な性的関係に関する知識(34.5%) 3位:性的虐待やデートレイプなど性にまつわる暴力や体の保全に関する知識(34.5%) |
1位:恋愛や健康な性的関係に関する知識(47.4%) 2位:性的反応の仕組みや性行為に関する知識(42.0%) 3位:ジェンダー平等に関する知識(30.6%) |
【参考】日本財団「18歳意識調査/第39回ー性行為ー」よりウーマンズラボ作成
調査結果の詳細はレポートから閲覧可。全調査項目は以下。
- 性行為についてのイメージ
- 性に関する知識が十分にあるか
- 性行為の経験
- はじめての性行為の年齢
- 性行為に関する知識を得る先
- 安全な性行為などについて相手と話をしたことがあるか
- 妊娠を望む性行為以外で避妊の必要性を感じるか
- 避妊の必要性をどの程度感じているか
- 避妊の必要性を感じない理由
- 避妊はどちらがするか
- 避妊方法に不安を感じたことはあるか
- 避妊方法への不安を感じた際の相談先
- 妊娠、その兆候についての相談先
- 性行為に伴う性感染症のリスクについての不安
- 性感染症罹患経験
- 性感染症についての相談先
- 緊急避妊薬を処方箋なしで薬局で入手できることについて
- 緊急避妊薬を処方箋なしで薬局で入手できること 賛成理由
- 緊急避妊薬を処方箋なしで薬局で入手できること 反対理由
- 学校での性教育は役に立ったか
- 学校での性教育について
- 学校での性教育で深めてほしかった内容
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