現代女性の健康問題・ヘルスケアの実態を学べる記事7選 〜女性ヘルスケアの基礎知識〜
女性ヘルスケアの領域で仕事をするビジネスパーソンが基礎知識として最低限押さえておきたい、現代女性の健康問題・ヘルスケアの実態を学べる記事をご紹介。ヘルスケアビジネスのシーズ探索、ヘルスケアマーケティングの発想のヒントに。
目次
女性の健康問題(初・中級者)
女性ホルモンの影響を大きく受ける女性は、各ライフステージで特有の健康問題を抱え、また、性別役割分業やライフコースの選択によってもたらされる健康問題もある。これらはヘルスケア意識・行動、消費意識・行動、価値観に大きく影響するため、ヘルスケアマーケティングにおいては必須の基礎知識だ。
以下の記事では、女性特有の生涯にわたる健康問題を以下4分類のライフステージ別に解説している。ターゲット女性が現在抱えている健康問題や、これから抱えることになる健康問題を確認したい時の参考に。女性ヘルスケアビジネスの初心者・中級者向け。
- 思春期(8〜18歳)
- 性成熟期(18〜45歳)
- 更年期(45〜55歳)
- 老年期(55歳以上)
合わせて読みたい記事
女性の健康問題(中・上級者)
女性の健康問題について、もっと本格的かつアカデミックに学びたい中級者・上級者には、以下記事で紹介している書籍がおすすめ。ヘルスケア業界でも愛用されている医学書、豊富なイラスト・図表でわかりやすくまとめられている公衆衛生の専門書、働く女性にフォーカスした書籍など、ウーマンズラボ編集部でも重宝している5冊を厳選。
合わせて読みたい記事
女性の不定愁訴ランキングTOP20(10〜80代)
不定愁訴が多いのは男性よりも女性。よって女性ヘルスケアビジネスにおいては、女性特有の健康問題にとどまらず、不定愁訴についても理解が必要。
以下記事では、国民生活基礎調査(厚労省,2016年)で公表されているデータをもとに、ウーマンズラボ編集部にて年代別に不定愁訴をランキング化。加齢とともに不定愁訴を抱える女性の割合が高くなる点はもちろんのこと、年代によって特有の不定愁訴が見られる点に着目したい。ヘルスケアニーズがどのように変化していくのかを理解できる。
合わせて読みたい記事
健康行動に取り組まない女性の実態、8つの理由
厚労省が昨年公表した国民健康・栄養調査(令和元年)で、健康行動に取り組まない女性は6割に上ることがわかった。近年の健康ブームを考えるとちょっと意外なこの結果は、業界でも大きな話題に。気になるのは、6割もの女性が健康行動を起こしていない理由。ウーマンズラボ編集部が、各所が発表している調査結果を参考にその理由を探ったのが以下の記事。健康行動を起こさない理由を起点に考えると、的確なヘルスケアマーケティングを設計ができるはず。
合わせて読みたい記事
日本人・女性特有のヘルスリテラシー
健康行動の有無は、ヘルスリテラシーの影響が実に大きい。前述で紹介した「健康行動に取り組んでいない女性6割、なぜ無関心?」の記事内でも、健康行動が起きない理由の一つとして「低いヘルスリテラシー」を挙げているが、以下の記事ではさらに詳しく、ヘルスリテラシーの問題点について分析している。
国際的に見て日本人はヘルスリテラシーが低いことが知られているが、さらに女性だけにフォーカスした場合は、ライフステージやライフコースによってリテラシーレベルが異なることが調査で明らかになっている。ヘルスリテラシーは、ヘルスケアマーケティングの中でも特に重要課題。ターゲット女性のヘルスリテラシーを確認したい時や対策を講じたい時に、ぜひ参考に。
合わせて読みたい記事
女性ヘルスケアに欠かせない概念 〜SRHR〜
女性ヘルスケアのビジネスで欠かせない概念として近年認識されているのが、SRHR(性と生殖に関する健康と権利)。誰もが性・生殖に関して自由に選択できる権利を持ち、誰もが健康的な性的活動・生殖活動ができる社会を実現するための概念で、日本におけるSRHRの課題としては、例えば以下が挙げられる。
- 仕事・会社の制約や都合により、自分が望むタイミングで妊娠・出産・育児ができない
- 妊娠・出産による働き方の変化が影響して、思い描いたキャリアプランを実行できない
- 職場の、PMS・生理痛・更年期・女性特有疾患の理解不足
- 生理休暇の申請がしづらい
- 不十分な性教育による性感染症への感染や望まない妊娠が後を絶たない
- 緊急避妊薬へのアクセシビリティが悪い(入手しづらい、価格が高い)
- 女性に特化した研究が歴史的に遅れているため、女性医療は未確立の分野が多い(男女間の医療格差)
- 性差医療・性差ヘルスケアの歴史が浅いため、女性に特化したヘルスケア商品・サービスが少ない
- 女性のプレコンセプションケア意識が低い
- 女性は性暴力の被害者になりやすい
上記は一例だが、要は、女性特有の健康問題(生理・妊娠・出産・更年期・女性特有疾患)に関連した様々な課題がSRHRに当てはまる。よってSRHRは、ヘルスケア業界とは切っても切れない概念。
ちなみにSRHRの提唱が始まったのは1994年(国際人口開発会議)と随分と前だが、この概念がようやく最近になり浸透してきた理由としては、フェムテックブームが大きい。フェムテックは女性特有の健康問題にフォーカスしたプロダクトであるため、マーケティング時の訴求は必然的に、生理・妊娠・出産・更年期・女性特有疾患・体の自己決定権に関するストーリーが込められており、こういった各フェムテックベンチャーによる情報発信が女性生活者のSRHR意識を顕在化させている。
フェムテックを含め女性ヘルスケアの領域で仕事をするなら、概念の意味だけでもサクッと頭に入れておきたい。以下の記事で解説している。
合わせて読みたい記事
女性ヘルスケアに欠かせない概念 〜ライフコース〜
本稿で度々ライフコースの考慮について訴えてきたので、最後に女性のライフコースについて解説した記事を紹介したい。
結婚、妊娠、出産、育児・子育て、夫の転勤、家族の介護など、女性は男性よりも人生に変化を及ぼすライフイベントに直面することが多く、それによる健康問題・健康意識・健康行動も異なる。各ライフコースの特徴を理解しておくとマーケティングを発想しやすくなるので、ぜひこちらも基礎知識の一つに。
合わせて読みたい記事
【編集部おすすめ記事】
■何歳まで生きると想定して消費してる? 60・70代女性の生活設計・消費・不安ゴト
■「不調を我慢」は当たり前、10,000人調査でわかった女性特有の不調事情
■健康経営企業が取組む、女性の健康施策ランキング(企業規模別)
■年代特有の行動が判明 「消費に満足した時・不満だった時どんなアクションをとる?」