男性の「生理・PMS」の理解度どれくらい?ライフステージで明確な違い
女性の健康への関心が社会全体で急激に高まったことで、女性の健康問題への理解が男性にも求められるようになってきた。その入門とも言える「生理・PMS」について、世の中の男性は一体全体どれくらい理解しているのだろうか?生理管理アプリ「ルナルナ」を提供するエムティーアイが、男性に特化した「生理に関する意識調査」を初めて実施。調査結果から興味深いファインディングスが得られた。
男性の「生理」の理解度
生理を理解している男性、全体の6割
男性300名(15〜49歳)に「生理が起こる仕組みについてどの程度理解しているか?」と聞いたところ、程度の差はあるが6割超えの男性が「理解している」と回答した。
- 他人へ説明できるほど理解している(10.3%)
- なんとなく理解している(55.3%)
- あまり理解していない(24.7%)
- 全くわからない(9.7%)
ライフステージで異なる生理の理解度
前述の調査結果を一見すると「意外と多くの男性が理解している」とポジティブな印象を受けるが、別の角度から見ると、実は、理解度はパートナーの有無や子の希望有無などライフステージによって異なる。
同社はこの調査結果を6つのライフステージ(※)に分類して集計もしており、以下のファインディングスが得られた。(※)未婚パートナー有/未婚パートナー欲しい/未婚パートナー不要/既婚子供無(避妊希望)/既婚子供無(妊娠希望)/既婚子供有
- 未婚でパートナーがいる男性は、未婚でパートナーがいない男性よりも生理の理解度が高い
- 未婚でパートナーがいない男性の中でも、「パートナーが欲しい」と思っている男性の方が、「パートナーは不要」と思っている男性よりも理解度が高い
- “妊娠”を希望している子供無しの既婚男性は、”避妊”を希望している子供無しの既婚男性よりも理解度が高い
- 6つの全ライフステージの中で理解度が最も低いのは、”避妊”を希望している子供無しの既婚男性
付き合っている女性がいること、女性に関心があること、子供を希望していること。これらは、男性の生理への理解を深めたり関心を高める要素になっているようだ。
同調査の集計はここまでだが、ライフステージ別に加え年齢別の集計も行うと、また新たなファインディングスが得られるかもしれない。
男性の「PMS」の理解度
PMSを理解している男性、全体の3割
生理の仕組みを理解している男性は6割超えだが、PMSの場合はそんなに高くない。生理の理解度の質問に続き「PMS(月経前症候群)に対してどの程度理解しているか?」と聞いたところ、「理解している」と回答したのは3割未満だった。
- 他人へ説明できるほど理解している(4.3%)
- なんとなく理解している(24.3%)
- あまり理解していない(37.0%)
- 全くわからない(34.3%)
学校教育、生理用品のテレビCM、社会人の生理休暇、彼女や妻との会話や性生活など、日常生活で何かと見聞きする機会が多い”生理”と比べ、目に見えない”PMS”の実態は男性にとってつかみづらいのだろう。PMSはそもそも症状の有無も度合いも個人差がある上に社会的に着目されてこなかったことから、マスメディアや商品を通じて日常的に見聞きする機会がほぼない。生理と比べると言葉そのものの認知度も低い。こういった背景が、男性のPMSの理解度が低い要因になっているのかもしれない。
ライフステージで異なるPMSの理解度
さて、こちらについてもライフステージ別の集計結果が公開されているので見てみよう。PMSの理解度においても、生理と同様のファインディングスが得られた。
- 未婚でパートナーがいる男性は、未婚でパートナーがいない男性よりもPMSの理解度が高い
- 未婚でパートナーがいない男性の中でも、「パートナーが欲しい」と思っている男性の方が、「パートナーは不要」と思っている男性よりも理解度が高い
- “妊娠”を希望している子供無しの既婚男性は、”避妊”を希望している子供無しの既婚男性よりも理解度が高い
- 6つの全ライフステージの中で理解度が最も低いのは、”避妊”を希望している子供無しの既婚男性
付き合っている女性がいること、女性に関心があること、子供を希望していること。これらは、生理だけでなくPMSにおいても、理解を深めたり関心を高める要素になっているようだ。
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