今後伸びるのは「アクティブシニア」「節約志向」「パーソナライゼーション」、トレンドマップ2025年上半期
日経クロストレンド(日経BP)が、今後伸びるビジネスをまとめた「トレンドマップ2025上半期」を発表した。
注目の消費トレンドは「アクティブシニア世代」「節約志向」
ビジネスにおいて特に変化の激しい3分野「マーケティング」「テクノロジー」「消費トレンド」に焦点を当て、各分野で中長期視点で押さえておくべき注目キーワードを、「将来性」と「経済インパクト(収益性)」、それぞれの視点でランキング化した。昨年10月に実施した前回調査よりもスコアを伸ばし首位となったのは、「将来性」においては「AIエージェント」「アクティブシニア世代」「節約志向」「トークンエコノミー」。「経済インパクト」においては「パーソナライゼーション」「MaaS」「AR・VR・MR」だった。
ここで指す「アクティブシニア世代」は、積極的に趣味を楽しみ、活発に社会と関わることを重視するシニア層のこと。アクティブシニア世代のニーズに寄りそう斬新なサービスが活況を呈する可能性があると見ている。
「節約志向」は、物価高が一向に収まらないことを受けた結果に。同社は「お得さをどう演出し、どうやって生活者の固くなった財布のひもをゆるめてもらうか?の知恵と工夫が、企業側に求められている」としている。
「パーソナライゼーション」は、「経済インパクト」における全項目の中で最も伸びた。パーソナライゼーションは、生活者個々のデータから、それぞれの好みや生活スタイルにマッチした商品・サービスを個別提案するマーケティング手法のこと。同社は、パーソナライゼーションの充実が節約志向を解決する糸口になる可能性があると見ており、「ネットとリアルを横串にして入手した生活者のデータをフル活用し、『これが実は欲しかった』という商品やサービスを臨機応変に提案できれば、節約志向を解決する糸口を見いだせる可能性もある。パーソナライゼーションの重要性がますます高まる可能性が高いことが、調査でわかった」とコメントしている。
収益性が見込めるのは「パーソナライゼーション」、最下位は「メタバース」
続いてマーケティング分野の注目キーワードを、「経済インパクト」と「将来性」の2軸でマッピングしたのが以下。「経済インパクト」と「将来性」の両方において高位についたのは「EC」「CRM(顧客関係管理)」「CX(顧客体験)」「パーソナライゼーション」。「メタバース」は最低位だった。
CX=顧客体験は、近年ヘルスケアマーケティングでも重要視されているトレンド項目。機能を重視する健康・医療領域では、業種柄これまでCXが手薄になりがちだったが、差別化戦略として強化する事例が増えている。特に女性の場合、ヘルスケア関連の消費や医療サービスの利用であっても、機能・効果の高低や良し悪しよりも、好き・嫌いや快・不快などの感情で購入を判断する傾向が強いため、CX重視のマーケティング設計は不可欠だ。
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