従来からあるヒット商品の“不”を徹底的に解消した「日傘クリップファン」、人気の秘密は?

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従来品の不満や不便を払拭することでヒットを飛ばす事例は、これまで長らく市場で消費者に愛用されてきたロングセラーカテゴリーから生まれることもあれば、登場したばかりの新しい商品カテゴリーから生まれることも。今回は、近年続く猛暑の中で定番グッズ化した小型扇風機「ハンディファン」に注目。よく見かけるのは片手で持つタイプのものだが、ユーザーの声を分析すると、実は不満の声も多い。そんな”不”を払拭して支持される、新しい形状のファンがある。「その発想はなかった」「こんな商品が欲しかった」を叶えるライフオンプロダクツ(大阪)が昨年4月に発売した「日傘クリップファン」だ。

ハンディファンをハンズフリーに

日傘クリップファンは、日傘に装着できるハンズフリーファン。従来品でよく見かける「ハンディタイプ」を「ハンズフリータイプ」へ変換したものと考えるとイメージしやすい。片手で日傘をさしながら風で涼めるのが便利。クリップが付いているため、日傘だけでなくリュックやベビーカーなどにも装着でき、ファン部分は360°回転。送風したい場所へダイレクトに涼しい風を送ることができる。その他、卓上や手持ち、外出時はストラップで首から下げるといった使い方も。野外フェスやアウトドアなど両手を空けておきたいシーンでも大活躍。

【出典】ライフオンプロダクツ(日傘のハンドル部分に装着して使う)

 

従来品の”不”を払拭し、季節特有の行動やニーズに応える

ユーザー評価の傾向

ネット上のユーザーの声を見ると、圧倒的な高評価要素は、機能性とデザインを見事に両立した点。近年続く猛暑もあって、コードレス式の小型扇風機=ハンディファンを持ち歩く人が増えているが、従来商品は「見た目がもろに扇風機」「大きくて荷物になる」「手が疲れる」「片手に日傘、片手にハンディファンで、両手がふさがる」といった不便・不満があった。それを払拭し、手で持つ必要をなくし、扇風機には見えないスリムさとオシャレなデザインを採用して利便性を一気に引き上げた点に評価が集中。

【出典】ライフオンプロダクツ(卓上に置いたり首からかけて使うこともできる)

特に荷物が多くなりがちなママや、両手がふさがるシーンで大活躍。季節特有の行動・動作・ニーズに着目し、日傘のハンドルに挟められるようにしたり、ストラッブで首からかけられるようにしたり、卓上に置けるようにした設計も、大きな購入理由に。従来の人気商品の不満点を新商品開発の発想に繋げた点はもちろんのこと、従来商品の課題をデザインで解決した点も参考になる。

 

高評価要素

■手に持つ必要がない
・従来の小型扇風機は日傘とファンで両手がふさがるのが嫌だったが、これは手が空くため便利
・ファンを首にかけられるため両手が空き、仕事帰りに買い物をしても困らない

■4Wayで幅広いシーンに対応
・通勤時は首にかけ、オフィスでは卓上で使用
・出勤時は日傘に付け、職場の更衣室で着替える時はロッカーにクリップで取り付けて使用など、シーンに合わせた使い方ができる
・野球観戦時に首から下げて使用
・両手を荷物でふさぎたくないテーマパークで使用
・リュックの肩紐、抱っこ紐、ベビーカーにつけて使用
・冷房が効きにくい夏の台所で、首にかけて使用

■扇風機に見えないスタイリッシュなデザイン
・いかにも「扇風機」という見た目ではないので持ってて嫌じゃない
・見た目がオシャレ
・くすみ色でかわいい
・シンプルな見た目

■安全
・羽の部分にカバーが付いているため、髪の毛が巻き込まれない
・赤ちゃんの指が入らない仕様で安心

 

 

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