商品開発のプロセスと、女性向けヘルスケア商品の開発ポイント(1/3)

企業活動において商品開発は重要業務。特に市場ニーズが急速に移り変わっている近年は、ニーズに合う商品をいかに開発できるかが企業の成長を左右する。では商品開発は具体的にどのようにして行われているのか。前半では商品開発のフローを、後半では女性向けのヘルスケア商品を開発する際のポイントについて解説。

商品開発の基礎知識

商品開発の主な仕事内容

商品開発とは商品を開発する業務のことで、製品開発とも言われる。商品開発は、一言でいえば商品のアイデアやイメージを具体的に形にしていくこと。市場分析で見えてきた世の中のニーズをもとに創出したアイデアを、試行錯誤を繰り返しながら実用化までもっていく段階を指す。

商品開発と商品企画の違い

広義では同じと捉えることもできるが、商品開発と似ている言葉に商品企画がある。商品企画は新商品をイメージしアイデアを生み出すのが仕事。市場や顧客の調査を行い、ニーズを分析・把握し、イメージを明確化するまでの段階が商品企画である。一方で、商品開発はその企画を元に実用化していくプロセスとなる。つまり商品開発とは果たすべき役割が異なり、以下のように商品企画の次に商品開発に至る。

  1. 【商品企画】調査、ニーズの分析・把握、アイデア創出、イメージの明確化
  2. 【商品開発】商品企画を元に実用化する

商品開発の具体的なプロセス

STEP1:情報を収集し、アイデアを出す(商品企画)

商品開発の最初のステップは、開発すべき商品や製品のアイデアを出すこと(商品企画)。顧客のニーズや競合他社の商品をリサーチし、集めたデータを元にいかに優れたアイデアを出せるかが、商品開発の成功に大きく関わってくる。社内でアイデアを出す場合は、ブレインストーミングを行い、実現性の高いアイデアや顧客のニーズにマッチしたアイデアに絞ることが大切な作業となる。

STEP2:商品のコンセプトを決め、マーケティング戦略を考える

商品開発のアイデアが出たら、商品の使用場面などを具体的に想定しコンセプトを明確化する段階になる。ここでは、コンセプトをもとにマーケティング戦略を考え、どうやって販売していくかを考える。目標数値、商品の価格設定、流通経路、競合他社との差別化の図り方など、商品を実際にユーザーに売っていくための具体的な施策を考える。

STEP3:試作品を作り、テスト販売を行う

次に、アイデアをもとに試作品を制作する段階に入る。コンセプトが反映されているか、安全かどうか、予算内で生産ができるかなどが重要なチェックポイント。マーケティング戦略が有効かどうかをチェックするため、テスト販売も実施する。テスト販売をすることで、実際に販売する前に、必要在庫数などの目安が立てられるからである。試験的にユーザーに利用してもらったり、地域を限定して販売したりして、ユーザーの反応をみる。さまざまなことを試みながら、その結果をもとに商品を改善したりマーケティング戦略を立て直すなどを行う。

STEP4:実際に商品化する

テスト販売を経て「売れる」と判断した場合は、いよいよ商品化の段階へ。商品を売り出すタイミングやエリア、商品のターゲット層などを決定し、商品を生産し販売ルートにのせていく。

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