LUSH、トランプ政権のDEI廃止に対抗 バスボム3商品の名称を「D」「E」「I」に変更
女性の間で高い人気を誇る、世界的なナチュラルコスメブランドのラッシュが、販売中の3種のバスボム(お風呂に入れるとシュワシュワと発泡しながら溶けていく入浴剤のこと)の販売名を「ダイバーシティ」「エクイティ」「インクルージョン」に変更すると発表した。
トランプ政権によるDEI廃止に対抗するアクションで、米国系企業が次々にDEI推進の終了・縮小を決定する中、同社は引き続きDEI実現に向けた取り組みを継続すると表明。ダイバーシティ(多様性/Diversity)、エクイティ(公平性/Equity)、インクルージョン(包摂性/Inclusion)といった言葉が世界から消えてしまうことのないよう、言葉を可視化する手段として、3商品の名称変更を決めた。
- カラフルな虹色のバスボム「サーマルウェーブス」の商品名は「ダイバーシティ」に変更
- 桜からインスピレーションを受けたバスボム「桜日記」の商品名は「エクイティ」に変更
- 星をちりばめた星条旗を連想させる「アメリカン・クリーム ボム」の商品名は「インクルージョン」に変更
ラッシュは、これまでにもさまざまな社会課題解決に向けたアクションとしてキャンペーンを行ってきた。化粧品開発における動物実験の反対や、残酷なフカヒレ漁の反対、日本に暮らす難民支援、結婚の自由などをテーマに、根本解決に向けた社会機運を醸成。女性たちを中心に多くの共感を呼び、社会的議論のきっかけ作りに貢献してきた。今回、ベストセラーであるバスボムの商品名を変更したのも、キャンペーンカンパニーとしての決断で、次のようにコメントしている。
重要な局面にある今、今回の商品名の変更は、否定されるべきではない言葉の可視化向上はもちろん、これらの言葉が持つ本質的な意味合いを考えたり会話を作っていくことが目的であり、DE&Iポリシーやプログラムに対するラッシュの簡潔かつ明瞭な意思表明を意味しています。
全国78店舗と公式オンラインストアで既存商品がなくなり次第、5月上旬から新商品名での販売に順次切り替えていく。
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