女性が美容のためにお金・時間を使いたい部位と理由、美容アイテムの購買動向を調査(10〜60代)
ホットペッパービューティーアカデミーが、男女の美容意識と購買行動をまとめた「美容センサス2024年下期」を発表した。15〜69歳の男女13,200人を対象に昨年8月に実施した調査で、美容でお金・時間をかけたい部位とその理由、美容に使う金額、アイテム購入額、購入チャネルなどを聞いた。全体的に美容への関心は加齢とともに低下するものの、年代による美容の目的には顕著な違いが見られた。
美容でお金・時間をかけたい部位、髪と顔に集中
「お金・時間を使いたい部位」を聞いたところ、女性全体で1位は「髪型(56.3%)」、最下位は「手・指先・ネイル(32.9%)」だった。
<女性全体のランキング>
・1位:髪型(56.3%)
・2位:顔の肌質(53.5%)
・3位:髪質(51.8%)
・4位:体型(44.6%)
・5位:体臭・口臭(44.1%)
・6位:目・鼻・歯など顔のパーツ(41.9%)
・7位:体毛(41.5%)
・8位:眉毛・まつ毛(41.4%)
・9位:髪の量(38.7%)
・10位:体の肌質(37.7%)
・11位:腕・脚・首など体のパーツ(35.6%)
・12位:手・指先・ネイル(32.9%)
年代別に見ると、ほぼ全ての項目において、年齢の上昇とともに回答割合は減少。加齢による美容意識の低下が見られるのは、仕事・出産・子育て・介護など、ライフステージの変化により興味の対象が美容以外のモノ・コトに移ったり、時間的・経済的な制限から美容の優先度が下がる、あるいは自分のための消費より家族の消費を優先したり、美容より健康を優先するようになることが背景にあると考えられる。ランキングは年齢に関わらず概ね同じで、トップ3は「髪」「顔」に集中。10代と20代のみ、「体毛」が「髪」「顔」を上回り、10代は75.8%、20代は62.1%だった。30代以降の女性で「体毛」の回答割合が低下するのは、すでに若い頃に永久脱毛を完了しているからか、あるいは、美容意識の低下とともに体毛への関心も薄れているためと思われる。
美容にお金・時間をかけたい理由は、「異性の目線」より「自分のため」
続いて「美容にお金・時間をかけたい理由」で最多は、女性全体で「内面から美しくなりたい」で約半数に上った。全体的な傾向としては、周囲や異性よりも、自分自身のために美容にお金・時間をかけたいと考える女性が多く、キレイになることで自己肯定感を上げたい心理が垣間見える。「異性にモテたい・褒められたい」「異性から嫌われたくない」が3割近くとなった男性全体の結果に対し、女性全体では2割を切っていることからも、女性の美容のモチベーションが自分自身にあることがわかる。
<女性全体のランキング>
・1位:内面から美しくなりたい(44.7%)
・1位:自分が満足したい(44.7%)
・3位:自分に自信を持ちたい(44.3%)
・4位:身だしなみを整えたい(43.2%)
・5位:自分のためにキレイになりたい(41.9%)
・5位:メイクをするより根本的にキレイになりたい(41.9%)
・7位:理想とする容姿や体型を実現したい(40.4%)
・8位:コンプレックスを解消したい(39.5%)
・9位:リフレッシュしたい(37.0%)
・10位:アンチエイジングをしたい(34.0%)
・11位:自分へのご褒美をあげたい(32.0%)
・12位:周りから認められたい・浮きたくない(21.5%)
・13位:異性にモテたい・認められたい(19.5%)
・14位:異性から嫌われたくない(18.2%)
ただし、年代別に見ると特徴的な違いが見られる。10代は、異性や周囲の目線を全年代の中で最も気にしており、「異性にモテたい・褒められたい」は40.7%、「周りから認められたい・浮きたくない」は41.6%と半数近くに上る。その傾向は年齢とともに見られなくなり、60代については、「異性にモテたい・褒められたい」は6.3%、「周りから認められたい・浮きたくない」は9%で、少数に留まる。一方で「アンチエイジングをしたい」は年齢の上昇とともに上昇。また、「内面からの美しさ」を重視するのも、シニア世代の特徴。50代・60代においては最多だった。
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