「働いている女性」と「働いていない女性」、健康行動にかける時間はどれくらい違う? 1万人調査(20〜60代)
1日の中で健康行動にかける時間は、仕事の有無によってどれくらい変わるのか?内閣府が、仕事の有無別による生活時間の使い方を聞いた調査で明らかにした(令和5年 男女の健康意識に関する調査)。調査は20〜60代の女性10,121人、男性9,879人を対象に実施し、性別・年齢階層別・仕事の有無別に集計した。
有業女性は「家事・育児時間」が約3時間で男性より長い一方で、有業男性は仕事の時間が女性より長く、性別役割分業が色濃く残る結果に。趣味・自己啓発・くつろぎなど「自分のことに使う時間」は、男女ともに同程度で、いずれの属性も3時間少々。運動・ストレッチ・ウォーキングなど「健康のために使う時間」は、男女ともに30分前後で、男性の方が若干長い。
無業女性は仕事がない分、有業女性よりも「家事・育児時間」が倍近くの長さとなり、5〜6時間を費やしている。「自分のことに使う時間」も、有業女性よりも1〜2時間長く4〜5時間。有業女性に比べると自分時間を多く持てる様子がうかがえるが、「健康のために使う時間」については、有業女性より約20分長くなる程度。自分時間が多くても、健康づくりにかける時間はさほど伸びないようだ。逆の見方をすれば、自分時間が少ない中でも健康づくりに時間を割こうとする有業女性のストイックな意識もうかがえる。無業女性が健康づくりにかける時間が短いのか、はたまた有業女性が健康づくりにかける時間が長いのか、読み取り方のジャッジは難しいところだが、いずれであっても女性が健康のためにとる時間は、1日30〜60分ということだ。以下は、属性ごとの「健康のために使う時間」の平均。
<女性>
- 有業の20〜39歳:29分
- 有業の40〜69歳:29分
- 無業の20〜39歳:48分
- 無業の40〜69歳:48分
<男性>
- 有業の20〜39歳:39分
- 有業の40〜69歳:35分
- 無業の20〜39歳:1時間18分
- 無業の40〜69歳:1時間4分
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