【開催報告】業界人の意識を調査、「ウェルビーイングISOガイドライン認定」で何を目指す?
当メディア運営のウーマンズは今月27日、2026年1月より認定が始まる「ウェルビーイングISOガイドライン認定」について学ぶ勉強会「ウーマンズ・ミートアップ」を開催しました。当日はBtoCメーカー、BtoBメーカー、健康保険組合、シンクタンク、業界紙など、幅広い業種業態の方々にご参加いただきました。ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。本稿では開催報告として、オープニングトークで聴講者に向けて実施したアンケートの結果や聴講者の声をお届けします。
認定取得を自社にどう活かしたい?聴講者へアンケート
オープニングトークでは、ヘルスケア領域の業界意識を探るべく、ウーマンズより聴講者の皆様にアンケートを実施しました。昨年末に発行された国際規格「ウェルビーイングISOガイドライン」を知っていた人は約半数に上り、これから認定が始まる新たな制度ではありますが、すでに業界内で認知が広がり始めている様子がうかがえる結果となりました。注目は、認定取得をどのように活用したいかを尋ねた質問。最多は「ブランド力を高めたい」が約6割で、企業やブランド、製品・サービスの付加価値を高めたいとする意識が垣間見えました。
■Q.国際規格「ウェルビーイングISOガイドライン」を知っていましたか?(単一回答)
- 知っていた…48%
 - 知らなかった…52%
 
■Q.「ウェルビーイングISOガイドライン認定」を受けた場合、どんなことに活用したいですか?(複数回答)
- 1位:ブランド力を高めたい…58%
 - 2位:社会的に認知された制度の元で評価されたい…42%
 - 3位:他社に先行できる取り組みをしたい…38%
 - 4位:差異化や販促に活かしたい…31%
 - 5位:昨今の潮流に合わせた情報発信をしたい…27%
 - 6位:世界に通用する認定の取得で、海外ビジネスをスムーズに進めたい…4%
 - 6位:その他…4%
 
認定対象の事業者は?
オープニングトークの後は、本認定制度の第三者認定機関となる社会的健康戦略研究所より、ウェルビーイングが世界的な潮流となっている背景を紹介しました。先進国の慢性的な低成長が続く中、人々の関心が「経済成長」から「幸福」へと急転している様子をデータで示しながら、世界の経済システムがウェルビーイングを中心に捉え直す動きが高まっていることを強調。
続いて、日本を議長国に20カ国が関わり発行した国際規格「ウェルビーイングISOガイドライン」の開発背景や意義を紹介した上で、「ウェルビーイングISOガイドライン認定」の対象や条件を説明しました。本認定制度は、ウェルビーイングISOガイドラインに則した取り組みの中で商品・サービスを開発・提供する組織が対象で、「その対象範囲は企業や自治体、団体など、業態に関わらない」と述べました。
認定取得、今後の企業の動きは?
本勉強会終了後のアンケートでは、認定制度の広がりに期待を込める一方で、まずは様子見という姿勢も見られ、「生活者側での認知がどれだけ広がっていくかを期待したい」「どれだけ一般化していくのかが楽しみ」「引き続き、情報を追っていきたい」との声が寄せられました。認定事例がまだ出ていないことから、実際の活用方法をイメージしづらいことが背景にありそうです。当面は、各社で様子を見ながら活用方法を模索する動きが続くかもしれません。一方で、曖昧な概念になりやすい「ウェルビーイング」を、どう可視化して自社の理念や事業に組み込むかを、各社が熟考する好機となりそうです。
次回の勉強会、テーマは「行動変容」
次回の勉強会「ウーマンズ・ミートアップ」のテーマは、「行動変容」。生活者の行動変容を促す難易度は、社会環境の急速な変化を背景に年々高まっています。技術力やブランド力だけではどうしても突破できない 、“ターゲットの行動変容” という壁は、どう乗り越えればいいのか?最新の行動科学の知見から、その解決策をお伝えします。開催は11月20日(木)13:00から。どなたでもご参加いただけます!詳細はこちら。
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