世界の Pinterest投稿から予測、2020年の消費動向
写真共有サイトの「ピンタレスト」は、2020年注目のトレンドキーワードを先月発表した。世界で毎月 Pinterest を活用している 3 億 2000 万人のユーザーの投稿から、次にくるトレンドを同社が分析。以下10のテーマに分けてトレンドをまとめている(以下は同社リリース内容より引用)。
ジェンダーにとらわれない
ジェンダーニュートラルな人称代名詞からユニセックスな子供部屋まで、多様なジェンダーアイデンティティが受け入れられる時代になっており、日々の暮らしから特別なイベントまで、ジェンダーレスな選択を求める人が増えています。この高まるニーズに対し、世界中の企業が性別のラベルや典型的な男女を表す色を用いないジェンダーレスでインクルーシブな製品に取り組んでいます。
エシカル消費
日々の生活から人生における特別なイベントまで、地球に優しい習慣を取り入れて暮らしを変えていきましょう。消費者は自らの行動の影響を考えるようになり、エシカルな消費をする傾向が強まっています。よりサステイナブルなものをより少量利用するようになり、ごみを減らすように意識しているのです。
バランスを見つける
「ウェルネス」という言葉からは、贅沢なスパやリラックスするための休暇などを連想するかもしれませんが、不安やストレス、倦怠感を解消するための簡単な習慣が検索されていることから、ウェルネスはもっと毎日の生活で実践できるものとして考えられるようになるでしょう。
居心地のいい家づくり
いつでも帰りたくなる、居心地のいい自宅。最近では、オフィスやジムはもちろんのこと、噴水も取り入れたオアシスの役割も担っているようです。最新のテクノロジーと働き方の多様化が進み、家から仕事をするのが簡単な時代になっていることから、インテリア、アスレジャー、デリバリーサービスなどの業界が躍進しています。
世界中から刺激を受ける
世界中の人々が各文化の影響や伝統を交換し合い、世界はどんどん小さく感じられるようになっています。海外の文化に触れるのにパスポートは要らない時代です。職人やシェフに限らず、世界中の誰もがデジタルメディアを駆使して自分たちのことを発信しています。その文化や伝統は世界中に伝わり、他の国の誰かが新しいことに挑戦するきっかけとなっています。
溢れるペット愛
飼い主たちは、ペットを家族の一員として扱っています。中には人間の家族よりも大切にされているペットも…。ペットへの愛は止まりません。新鮮な材料を使ったドッグフードからペット用の遊び場、猫用のファッションブランドまで登場しています。晩婚化が進んでいる中、ミレニアル世代はふわふわのペットをパートナーとして選んでいます。
レスポンシブル・ツーリズム
新しい土地への旅行を楽しみながらも地球への影響を抑える方法を考える人たちが増えていることから、他の業界同様、旅行業界にもエコ・コンシャスの波が来ています。自分たちの旅行が地球環境にどんな影響を与えているのかを考え、より地球に優しい移動手段を選択したり、遠出をやめて近場でのステイケーションを選択する旅行者も出てきています。文化的な影響を配慮する旅行者も増えており、混みすぎている人気の観光地を避け、有名ではないけれど文化的に意義のある体験ができる観光スポットを選択する人が出てきています。
自然と触れ合う
座りっぱなしのデジタル生活から解放されるには自然と触れ合うのが一番。大自然の景観を楽しむのもいいですが、サバイバルスキルを身につけたり、トレーニングをしたり、アウトドアを趣味にする人もいれば、室内に観葉植物を置くだけで気分転換になる人もいます。スリルを求める人も、外で食事をするだけで十分な人も、今こそスマホを置いて自然と触れ合ってみましょう。
宇宙ブーム
人類初の月面歩行から半世紀が経ち、ついに宇宙旅行が現実味を帯びてきました。2020 年ローンチの可能性に向けて数々の企業が準備を進める中、宇宙に思いを巡らせる人が増えています。STEM 教育(科学・技術・工学・数学)が注目され始めたことも、宇宙ブームの追い風となっています。
90 年代ブーム再燃
ハイファッションのランウェイからレトロなデバイスまで、あらゆるカテゴリで 90 年代関連のアイテムを見かけます。 多くの人にとって、ウキウキとした気分に満ちた時代を懐かしむリバイバル現象なのです。大人になったミレニアル世代が楽しかった時代を思い出し、共通の経験を通じて絆を深めている一方で、90 年代カルチャーに初めて触れる Z 世代は、トレンドにこの世代らしいテイストを加えています。
少々見づらいサイトだが、上記10テーマの各詳細は同社サイトの「Pinterest100」に掲載。
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