見落とされがちな「ヤングケアラー」 認知向上は急務

ライフスタイル情報誌「クロワッサン5月号p.71(マガジンハウス)」では、ヤングケアラーについて取り上げている。

ヤングケアラーとは
家族にケアを要する人がいる場合に、大人が担うようなケア責任を引き受け、家事や家族の世話、介護、感情面のサポートなどを行っている、18歳未満の子どものことです。(引用:日本ケアラー連盟)

ヤングケアラーのネット上での検索数は2013年以降増加傾向にはあるが、「ヤングケアラー」というキーワードそのもの、そしてヤングケアラーの実態はまだまだ知られていない。

Googleトレンド「ヤングケアラー」

大阪歯科大学医療保健学部の濱島淑恵准教授は「ヤングケアラー」に関する研究活動を行う。研究活動が、NHKのおはよう関西(2018年1月9日 7時45分~)と京いちにち(18時30分~)番組で紹介された際、同氏は次のように述べている。

「子どもが担うにしては過剰すぎるケアを担っている子どもたちがいて、勉強ができなくなったり友達関係が築けなくなったり、または健康面や生活面にマイナスの影響を与えるケースがある」(引用:大阪歯科大学)

日本経済新聞は「介護に追われる若者たち ヤングケアラーの孤独(2016年3月15日 日系電子版掲載)」について取り上げている。メディアの注目度も認知度も低いことが関係し、周囲の大人がヤングケアラーに気づきにくいのが現状だ。同記事では以下のように指摘している。

介護は若者の人生や生活にも影を落としかねない。学校を中退する。就職をあきらめる。ただ実態はよく分かっていない。本人にとっては重い負担も、周囲からは「お手伝い」と見られがちだ。同年代に相談できず、孤立しやすい。18歳未満の「ヤングケアラー」となると、SOSは一層見えにくい。(引用:日系電子版「介護に追われる若者たち ヤングケアラーの孤独」)

進む少子高齢社会では、今後ヤングケアラーはさらに増えていくと考えられる。ヤングケアラーの認知向上に向けた取り組みが急務だ。

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