2024年は「介護とインテリアの両立」、住まい&暮らしのトレンド予測発表 ルームクリップ

住空間の写真を投稿するプラットフォーム「ルームクリップ」が、住まいと暮らしのトレンドを選出する「RoomClip Award 2023」を発表した。ルームクリップに投稿された実例写真、写真に付与されたタグ、いいね、コメント、検索キーワードなどのデータを定量・定性的に分析し、その年の住まい・暮らし領域のトレンドキーワードと翌年のトレンド予測を発表する取り組みで、今年で9回目。注目は2024年のトレンドで、「介護とインテリアの両立」。介護生活に追われる中でも豊かな時や空間を持ちたい、というウェルビーイングニーズの芽生えが背景にあるようだ。親やパートナーの介護をする人が増えるなか今後は、”介護生活に合わせた住空間設計” ではなく、 “介護もインテリアも両立できる住空間” のあり方を模索する動きが本格化しそうだ。介護に対するネガティブなイメージを、エイジテック業界に続きインテリア業界が払拭する兆し。

【出典】ルームクリップ

2023年のトレンドキーワード10

徐々に外出機会が増えた2023年は、脱マスクによるメイクの復活で、住宅内のパウダーコーナーへの関心が高まったり(7位:パウダーコーナー)、電気代の高騰による住宅内の省エネ・断熱の優先度が急上昇するなど(2位:省エネ・断熱)、社会トレンドを反映した人々の意識・行動が見られた。

1位:色のある暮らし

ここ数年の部屋のインテリアは、シンプル、ホワイト、ナチュラルといったすっきりとしたスタイルが人気だったが、色を取り入れた部屋の投稿が目立っている。花、ポストカード、インテリア雑貨などの小さなものから、ブランケット、ラグ、ベッドリネンといった大きなもので色を取り入れる人も。中には部屋全体が色で満たされたような投稿もあり、カラフル、ポップ、レトロ、といったスタイルのタグも増加傾向。脱コロナの2023年を象徴するような、明るく彩り豊かな部屋が投稿された。

2位:省エネ・断熱

電気代の高騰により省エネ・断熱への関心が高まり、2022年の冬は節電に関連する検索は前年比15倍、断熱に関連する検索は前年比約2.6倍に増加し、2023年の10月時点でも前年を上回る勢いで増加している。電気代の高い冷暖房器具の利用抑制や代替とともに、冷暖房効率を上げる試みが積極的に行われた。さらに追い風となったのが、経産省・環境省の「先進的窓リノベ事業」。補助金を使った高断熱の窓リフォームが急速に進行、住まいと暮らしの中で、省エネ・断熱の優先度が急上昇した1年となった。

3位:ゲーミング部屋

2020年以降、コロナ禍のおうち時間の増加とeスポーツの盛り上がりとともに、ゲーミングチェアやゲーミングデスク、ゲーム関連製品が住まいの中へと取り入れられ、暮らし方に応じた様々な形式のゲーミング部屋が構築されてきた。ゲームのための空間として初期から多く見られたのが、一人用のゲーミング部屋にサイケデリックなライティングを施す独特のスタイル。2023年現在ではゲーミング部屋の形式は多様化しており、趣味部屋や仕事部屋、リビング、ヌックなどと融合し、独自の発展を遂げている。

4位:専用収納テク

「特定のもの」だけにフォーカスした専用の収納ノウハウに注目が集まっている。リビングのリモコン、洗面所のドライヤー、玄関の消臭剤、子ども部屋のレゴやトミカなど、住まいのあらゆる場所で専用収納ノウハウが構築されている。メーカーからも専用収納を意図した製品が続々と発売され、このトレンドを後押ししている。

5位:ペットテック

脱コロナで外出や旅行が急増した2023年、ペットと暮らす人々の間で注目されたのが「ペットテック」関連の製品。外出中にペットの世話ができる環境づくりとして、「自動給餌器」「自動給水機」「自動トイレ」「見守りカメラ」「空調管理」を中心に、様々な製品が住まいに取り入れられた。

6位:スロップシンク

2023年も引き続き家事の時短効率化は、最も関心の高いテーマの一つ。その中で注目を高めたのが汚れ物専用シンク「スロップシンク」。子どもとペット関連の汚れもの、花や植物の水やりなどを洗面と分けて行いたいという人を中心に採用されている。ランドリールームへの導入も進み、今後もさらなる注目が予想される。

7位:パウダーコーナー

脱マスクでコスメ関連商品の消費が上向いた2023年、住まいの中では、パウダーコーナーへの関心が急上昇した。話題は、増えるコスメに対応するコスメ関連の収納ノウハウにとどまらず、スチーマーや美顔器など、近年多様化している美容家電、美容関連グッズの置き方、収納の話題も、連動して盛り上がっている。

8位:スポット家電

限られたシーンにおいてのみ特化して利用する「スポット家電」に注目が集まった。机の上で消しゴムのカスを掃除する「卓上クリーナー」、首にかけて利用する「ネッククーラー」、布団だけを乾燥する「布団乾燥機」など用途を限定した様々な家電が、心地よい暮らしにこだわる生活者の個別のシーンに取り入れられた。

9位:孫のいる暮らし

孫と豊かに暮らすためのノウハウや商品に注目が集まっている。孫のためのイベント装飾やDIYノウハウ、帰省した時のための遊ぶスペース、ゲストルームがリフォームで実現される例などが投稿されている。SNSを利用する世代も徐々に歳を重ね、新しいライフステージの話題が盛り上がるようになっている。

10位:室内窓

2023年もウェルビーイングな暮らしへの関心は継続。家族世帯でも一人でゆったりと過ごす時間を確保したいと考える人が増えている。一人でいる時も家族と緩やかにつながる空間を実現する「室内窓」に注目が集まっている。2019年以降に大手メーカーから室内窓製品のリリースが相次ぎ、普及を後押ししている。

 

2024年のトレンド予測

介護とインテリアの両立

SNS誕生からおよそ20年が経ち、当時からSNSを熱心に活用していた世代は50代に。こういった世代のライフステージの変化に応じて、これまであまりSNSで話題に上がらなかった”親の介護”や”自身の老後”に関するトピックが目立つようになった。その中で注目を集めているのが「介護とインテリアの両立」。オーダーメイドや介護用品ではない製品を活用するなどして、暮らしに馴染んだ介護の実現を目指す動きが見られるようになっている。例えばルームクリップ内で「介護してても素敵な家にしたい」のタグが付けられた写真は、1,543件が投稿されている(2023年11月28日時点)

脱コロナで宅飲みから進化 ホームパーティ

脱コロナで、一人であるいは家族で楽しんでいた宅飲みが、近所の人や友人を招いてのホームパーティーへと進化を遂げる兆しが生まれている。コロナ禍で育まれたレシピやテーブルコーディネートなどの宅飲みノウハウがホームパーティーへと転用されることで、はじめから完成度の高いホームパーティーシーンが実現されている。ゲストルームを整える動きも並行して生まれており、外部から人を招く住まいのおもてなしトレンドは、今後注目の動きとなりそう。

節電、断熱の先にZEH

電気代の高騰がきっかけとなり、省エネと断熱への取り組みが進み、省エネ家電や高断熱建材を取り入れる動きが進んだ。その延長線上で、発電設備、蓄電設備への関心も高まり、これらの設備を複合的に活用し、生活で消費するエネルギーよりも生み出すエネルギーが上回る住宅「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の話題も目にするようになってきた。電気代高騰に対する生活防衛の意識から生まれたこの流れは、サステナブルな住まいと暮らしへの関心へと広がっていく。

 

 

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