シニア女性の6割「敬老の日は自分は対象ではない」と回答
9月19日の敬老の日に向けてナリス化粧品(大阪市)が実施したアンケート調査で、シニア女性の6割は「敬老の日は自分は対象ではない」と回答した。今のシニアは気持ちだけでなく、実際に体も見た目も若い。企業や社会はシニアに対する定義やイメージを見直し、プロモーションや商品デザイン、キャッチフレーズなどを変えていく必要があるだろう。(参照:ナリス化粧品 「敬老の日に対する意識調査」2016)
敬老の日は「自分の日」ではない
家族からのお祝いに関する質問では、「お祝いや電話もしてもらいたくない」が4割という結果に。
その理由は以下。
「敬老の日は自分の日ではない」と認識する女性の割合は今後、年数がたつにつれて更に増えていくだろう。では、自分自身の「呼ばれ方」に対する意識はどうだろう?
「おばぁちゃん」と呼ばれたくない!接客時は呼び方に気を付けよう
敬老の日は自分の事ではない、と思っているのだから当然周囲からだって「おばぁちゃん」と呼ばれたくないのは当然のことだ。「おばぁちゃんと呼ばれることへの抵抗感」に関する調査結果は以下。
世間の大人から「おばぁちゃんと呼ばれることに抵抗がある」は、7割超えだ。以前の記事「『自分を高齢者と思っている?』に70%がNO。定義の見直しを」も、まったく別企業による調査結果だったが、同じく7割が「自分を高齢者と思っていない」と回答している。
これらの調査結果から、企業が気を付けたいことの一つは「3世帯消費」の場面での呼び方だ。少子高齢社会が進むにつれて、3世帯消費が盛んになっている。孫・母親・おばぁちゃんといったように、3世帯で買い物をすることを指すのだが、店頭でこの組み合わせを見かけることは増えてきた。
その際、くれぐれも店員は3世帯消費の家族を見ても「おばぁちゃん」と呼ばないように気を付けるべきだ。明らかに孫・母親・おばぁちゃんと並んでいたらつい「おばぁちゃん」と呼んでしまいがちだが、不快な気持ちにさせてしまうことは間違いないようだ。
病院だったらなおさらだろう。看護師や医師は「おばぁちゃん、どうしたの~?」とよく声掛けしているが、この呼び方は「おばぁちゃん」な上に、なぜかタメ口なのだから、これでは気分を最大に害するのも当然だ。今のシニアは気持ちも体も見た目も若い。シニア女性に対するイメージや決めつけ、定義は企業側もしっかり見直しを行うべきだろう。
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