女性の肥満解消に適切な運動法・食事法・医薬品とは?(4/5)
その他の肥満解消方法
運動、食事以外では以下のような肥満解消方法がある。
行動療法
体重や食事内容について自己記録をし、その解析に基づいて生活習慣・食行動を修正していく。日本肥満学会による行動療法の概要は以下図の通り。具体的な治療技法は「食行動に対する質問表への回答」「体重日記グラフ」「30回咀嚼法(1口30回咀嚼ができたかどうかをチェックする)」。
薬物療法
日本肥満学会は「食事・運動・行動療法を行っても有効な減量が得られない、あるいは合併疾患の改善がない症例」に対して薬物療法を行うことを推奨。単に外見を気にする「やせ願望者」は治療対象外としている。同学会は、薬物療法開始までの流れを以下としている。
- 肥満症と診断を受ける
- 健康障害改善のために、食事・運動・行動療法からなる生活習慣の改善を3~6ヵ月実施
- 健康障害に改善があった場合は治療を継続。一方で、改善が見られない場合は薬物治療を検討
肥満症治療薬はその作用機序から、三つのカテゴリーに分類される。第一のカテゴリーは中枢性食欲抑制薬(略)。第二のカテゴリーは吸収阻害薬(略)、第3のカテゴリーはエネルギー消費を高めて脂肪組織の減少を図る代謝促進薬である。(引用:日本肥満学会「肥満症診療ガイドライン2016」p.44)
外科療法
肥満外科治療は「bariatric surgery(減量が主目的)」と「metabolic surgery(肥満関連健康障害、とくに糖尿病をはじめとする代謝異常の改善が主目的)」に分類される(日本肥満学会)。
わが国では、世界でもっとも信頼され、広く行われている四つの術式、①胃バンディング術、②胃バイパス術、③スリーブ状胃切除術、④スリーブ状胃切除術+十二指腸スイッチ術(スリーブバイパス術)がおもに選択されている。(引用:日本肥満学会「肥満症診療ガイドライン2016」p.46)
OTC医薬品、漢方
薬局やドラッグストア、通販などで買えるメジャーな商品は以下。
漢方薬の肥満症改善薬は「実証タイプ」の人に向いているという。
Q.肥満症改善薬としての漢方薬はどのような体質、タイプに向いていますか?
A.体質としては体格がよく、肌に色つやがあり、胃腸も強い人に効果が見られやすく、漢方でいう「実証」タイプの方に向くといわれています。(引用:「肥満症改善薬」日本OTC医薬品協会)
サプリメント
ダイエットがコンセプトの女性に人気のサプリ例は以下。
- イースト×エンザイム
栄養機能食品。200種類以上の発酵エキスを配合。@コスメの「カロリーサポートサプリメント部門」で1位
- カロリミット
機能性表示食品。糖と脂肪の吸収を抑える。@コスメの「ベストコスメアワード2018」で1位受賞
ツボ
“脂肪がたまりづらい体”をつくるツボ押し。特に耳つぼダイエットは女性の間で数年前にブームとなった。ブームは落ち着いてきており、現在は定番のダイエット方法に。以下は耳つぼダイエットのために使用される耳つぼジュエリー。
Amazonの「指圧・ツボ・マッサージ」「自然治癒力・免疫力」部門で現在第1位の書籍は「Matty式マッサージが自宅でできる! 脂肪とり! むくみとり! こりとり! 解毒棒」。「こり・痛み」部門では第3位、肥満・メタボリックシンドローム 」部門では第5位(2019年5月)。ツボ押しだけで大幅な減量は当然難しいが、楽に取り組める肥満解消法の一つとして女性の人気が高い。