日本の女性管理職比率 国際比較・都道府県別・産業別(1/3)
世界の主要先進国と比べて女性の管理職比率が低い日本では、女性参画社会への取り組みが国をあげて進められている。しかし変革への道のりは遠く、悩ましいのが現状だ。背景には、いまだ根強く残る女性に対する「性別役割分業意識」がある。働く女性の実情からニーズを探り、真に女性に寄り添った施策が求められる。
女性管理職比率、目標は30%以上
女性の労働力に着目し、女性活躍社会をめざした女性活躍推進法が打ち立てられて早4年。目標数値30%とされた女性管理職比率は増加傾向にありつつも、まだまだ伸び悩んでいる。
女性管理職比率とは?
女性管理職比率とは企業や分野における管理職の女性社員の割合のこと。
2020年30%とは
社会のあらゆる分野において、2020年までに指導的地位に占める女性割合を少なくとも30%程度に。安倍内閣により2015年に施行された女性活躍推進法では、女性役員を含む女性管理職の比率を30%に伸ばすとした「2020年30%」のスローガンが目標の一つに打ち出された。しかし、30%達成は程遠く、2019年に帝国データバンクが行った「女性登用に対する企業の意識調査」では女性管理職の割合は平均 7.7%。前年比でわずか 0.5イントの上昇だった。
指導的地位とは
先述の「指導的地位」とは、労働現場において労働者の指揮をとり組織の運営にあたる管理職のことを指す。業務内容は、現場指揮から業務の進捗管理、部下の育成やコンプライアンスの徹底と多岐にわたる。政府では以下を指導的地位の定義としている。
- 議会議員
- 法人・団体などにおける課長相当職以上の者
- 専門的・技術的な職業のうち特に専門性が高い職に従事する者(弁護士や医師、大学講師など)
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