化粧品業界で続く 女性起業家の躍進
医療・健康領域のベンチャーは男性起業家の躍進が目立つが、化粧品業界ではここ最近、女性起業家の躍進が続いている。
ルイ ヴィトン系投資ファンドによる買収、エトヴォス
直近の一大注目トピックは、尾川ひふみさんが2007年に立ち上げたミネラルコスメブランド「エトヴォス(ETVOS)」が、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン系投資ファンドのLキャタルトン・アジアに買収されたことだろう。
彼女は2004年に個人事業主としてECサイトを開始し、2007年に法人化して化粧品ブランド「エトヴォス」をスタートさせた(参考:MASHING UP「脱OLから起業。悩みが人生を変えるとき【ETVOS 尾川ひふみさん】」)。エトヴォスは、国産ミネラルコスメの先駆者として知られている。
Lキャタルトンによる日本の化粧品ブランドへの投資はこれが初。今後はアジアを中心とした海外市場への参入を強化するという。
ポーラ・オルビスホールディングスから資金調達、FUJIMI
コスメ業界で注目を集める新興企業が、2018年創業のトリコ株式会社(東京・新宿)。フェイスマスク「FUJIMI BEAUTY FACE MASK」を展開する。睡眠時間や食生活などに関して、約20問の肌診断に回答するだけで、その診断結果からそれぞれの肌状態に合わせた美容液をカスタマイズ処方してくれるのが特徴で、その診断結果はなんと2,000億通りに及ぶ。
ポーラ・オルビスホールディングスなどから1.5億円の資金調達を行っている同社も、創業者兼CEOは女性の藤井香那さん。今年3月には有楽町マルイ(東京・千代田)にポップアップストアをオープン。今後の躍進が期待される。
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