HSPとは 悩む女性たちの声
「自分自身が実はHSPなのでは?」と感じる人たちが、増えている。
目次
HSPとは
HSPとは(ハイリ―・センシティブ・パーソン)、生まれつき感受性がとても強く、あらゆることに敏感で繊細な気質を持った人のこと。他人の言動や表情から相手の気持ちを敏感に読み取ることができたり、他人の悲しみや怒り・楽しみといった感情に都度感情移入するため、必要以上に疲弊し“生きづらさ”を感じる。
心療内科・精神科のパークサイド日比谷クリニック(東京・千代田)によると、HSPには以下4つの特性があるという。
- 1 処理の深さ
・深く考えすぎてしまし、そのため考える事に時間がかかってしまう。
・没頭するあまり、知識が非常に深く広くなる。
・背後にある事まで考えすぎて、社交辞令やお世辞を見抜いてしまう。- 2 刺激を受けやすい
・あらゆる刺激に敏感で、そのため、疲労してしまう
・刺激だけでなく、相手の言葉や気分・機嫌にも敏感であるため、対人関係でどっと疲れてしまう- 3 感情的反応性・高度な共感性
・相手に感情移入しすぎてしまう
・相手の幸せは自分の幸せであり、相手の不幸は自分の不幸と考えてしまう
・相手の気持ち、立場に入り込み過ぎて、時にトラブルに発展する
・相手のしぐさ、表情などに敏感で、相手の感情を過剰に読んでしまう
・ドラマや映画の登場人物にすら感情移入して、見終わるとどっと疲れてしまう- 4 些細な刺激に対する感受性
・5感の感度が非常に高いため、音、光、匂い、肌触り、ボディタッチなどに非常に敏感、そのために仕事など日常生活に必要以上に疲れてしまう
・敏感に察知するため、気が休まらず、イライラする
(出典:パークサイド日比谷クリニック)
HSPに苦しむ女性たち
周囲に敏感すぎるが故に必要以上に疲弊してしまうHSPの女性たちは、実際にさまざまな生きづらさを感じている。
人より敏感に相手の気分変化に気付けることはプラスではない
人より敏感に相手の気分変化に気づけることはプラスにならない。(略)仕方ないことだけどどうにもつらいときがある。
(引用:note「わたしはHSP」)
不動産の内見、「付き合わせてる」感覚になる
新しい家探し中。候補の物件が見つかったので、内見に行ってきた。
これまでにも転居は何度もしているし内見も経験済みだけど、この内見がどうも苦手。。。
お家を見るのはもちろん楽しい!!だけど、どうしても不動産屋さんに対して「付き合わせてる」という感覚になり、気を遣ってしまう。
本当はもっとじっくり細かく内装やつくりを見てたいし考えてたい。もっと時間をかけてあらゆる場所の寸法を測ったりしたい。。だけど、私が見たり悩んだりしている間にどうしても手持ち無沙汰で待っているだけになっている不動産屋さんに対して申し訳なくなってしまい、自分のペースでは動けない。
結果、今回も気を遣いすぎた。(略)
いつも思うけど、内見は一人きりでさせてもらえたら良いのに。(略)
「HSP専門の不動産屋さん」とかあったら良いのになぁ。笑
(引用:note「HSPの物件探し 」)
同じグループに長くは所属できない だから転職回数が異常に多い
HSP内向型の私は「所属」することが苦手。とにかく「仲間」にとけ込めない。
仕事でもプライベートでも同じグループに長く所属し続けることができません。だから転職の回数は異常に多いし、習い事も続きません。「所属し続けること」自体がストレスになってしまうのです。
(引用:note「HSPと「所属」」)
「私もHSPかも」と共感の声が集まる
HSPに関連する書籍が次々に登場し、「自分はHSPかも?」と思う人がTwitterなどでつぶやきを投稿したり、HSPを題材にした漫画が話題になるなどが影響し、HSPという言葉を知る人がここ2~3年で増えている(以下はネット上の関心度を確認できるGoogleトレンド)。
特に最近多くの女性たちから共感の声が寄せられたのは、Twitterに投稿された、HSPの女性を主人公にした以下の漫画。
HSP(超敏感すぎる人)だった話① pic.twitter.com/UdCENJh0JK
— フェルミ研究所 (@denran1031) October 21, 2019
この投稿には、多くの女性たちから「私もこれだ」「まさに私のことだ」という共感の声が寄せられた。
え、わたしも完全にこれだ…😨😨😨
漫画「HSP(超敏感すぎる人)だった話」が話題 https://t.co/xDXdoa6Sny
— 斉藤ナミ(パン子)/ ど根性デザイナー (@nami5711) October 22, 2019
私もこれ。
最近、自分の気質を知って楽に生きられるようになった。漫画「HSP(超敏感すぎる人)だった話」が話題 https://t.co/5Mh5oJVKsM
— ももす (@_momo_609) October 21, 2019
HSPは病気ではなくあくまで「気質」のため、治療方法はない。ただ「自分はHSPである」と気付き、自分の気質を受容することで心が楽になり、生きづらさが解消されている人もいる様子。今のところHSPに関する投稿は男性よりも女性に多く、またHSPに関連した書籍も女性向けに書かれたものが多いようだ。
【編集部おすすめ記事】
■メンタルヘルスとは?国が推奨する4つのケアとビジネス事例
■死亡や脚切断のリスクあるタンポン 女性が知らない「トキシックショック症候群」
■女性のストレス解消法ランキング
■PMDDに悩む女性たち「もっと広く知ってほしい」
■「女性ホルモンを整える」とは?女性のニーズに応える商品・サービス