多様化する女性ニーズ 充実する店頭での美容サービス

(2024年1月更新)
多様化する女性ニーズに応えるために、各社は店頭での美容サービスに力を入れる。本稿では美容企業5社による取り組み事例をご紹介。

プロジェクションマッピング×メイク

資生堂は直営店の「資生堂ザ・ギンザ(東京・中央区)」で、2017年6月よりプロジェクションマッピングを活用したサービス「パーソナルビューティセッション」の提供を開始し、早くも人気サービスとなっている。実際にメイクはしないが、鏡には「メイクを施したような自分の顔」を投影できるため、気軽に様々なメイクを試すことができる。

資生堂のパーソナルビューティセッション

【画像】資生堂

バーチャルメイクスタジオ

ビューティーセレクトショップ「フルーツギャザリング銀座インズ店(東京・中央区)」は、バーチャルで化粧を楽しめる、バーチャルメイクスタジオを併設している。自分の顔を映した液晶画面上で、好みのアイシャドウや口紅、ファンデーションを選択すると、画面上には実際に化粧をしたような自分自身の顔が映る。美容部員に接客されることなく自分のペースで自分の好みのメイクをバーチャルで試すことができる。

バーチャルメイクスタジオ

【画像】パーフェクト

ファッション×美

髙島屋大阪店(大阪市)は2017年3月より5階婦人服売り場にカフェやハンドケアサロンを併設するゾーン「マイコンフォートサロン」を新設した。60歳以上の女性をターゲットにしており、「美・食・コト」をテーマにしたサービスを提供する。その1つがハンドケアサロン。女性は加齢とともに手に関する悩みが増え、爪が割れやすくなる、手のシワやシミが増える、血管が浮き出るといった加齢サインが出てくる。しかし、街中にネイルサロンは多いもののハンドケアに特化したサロンはまだまだ少ない。そのような背景もあり、ハンドケアのサービスは同店の主力顧客層である60歳以上の女性のニーズに応えたサービスだ。同フロアは「ファッション」を軸に「食」「ハンドケア」を含めたクロスMDの販売を強化する。

 

美容の冷凍宅食

ポーラは銀座三越本館で2024年1月に、美の食材にこだわった冷凍宅食惣菜ブランド「BIDISH」の常設販売を開始。

ライフスタイルが多様化する中で、日々美しさと向き合う人に向けてできることはもっとないか?と考え、たどり着いたのが”食”だった。忙しい中でも美しさを目指せるよう、必要な栄養素と美味しさにこだわり、レンジ解凍のみで食べられる時短設計で開発。これまでは通販でのみ販売していた。銀座三越本館の地下3階フレッシュマルシェ/シンプルキュイジーヌで、1食700円(税抜)で販売する。(引用:ポーラ、新規事業の美容の冷凍宅食「BIDISH」を銀座三越で常設販売

【画像】ポーラ

AI分析のコスメを自販機で販売

メイクアップブランドのKATE(カネボウ化粧品)は、ニューノーマル時代の新たなデジタル体験の提案として、アイシャドウパレットが自販機から出てくる「KATE iCON BOX」を、2021年9月にマツモトキヨシmatsukiyo LAB 相模大野ステーションスクエア店に期間限定で設置した

KATE iCON BOX(カネボウ化粧品)

 

近年はスタートアップによる美容企業の躍進による市場競争の激化や、「美容のために健康、から、健康のために美容」へと女性たちの意識が逆転するといったトレンド変化などが顕著になっている。美容企業は以前にもまして顧客体験の高度化や、競合他社との差別化戦略が求められるだろう。美容に関する最新動向は随時こちらに掲載中

 

 

 

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