女性の支持集める動物実験廃止企業 マンダムの活動に「功労賞」

化粧品開発のために行われる動物実験が世界的に禁止される流れにある中、資生堂、花王、ライオン、ポーラ・オルビス、日本メナード化粧品など、国内でも2000年代以降から各社が次々に動物実験廃止を宣言し、間接的に動物実験に関わることになる女性消費者たちの間で支持を得てきた。

動物実験の続行宣言で、「ロート製薬の商品を買わないで!」

2015年にロート製薬が動物実験の続行を宣言した際には、動物保護団体3団体で運営する美しさに犠牲はいらないキャンペーン実行委員会による廃止を求めた署名運動とともに「ロート製薬の商品を買わないで!」の声がネット上に溢れ、2016年1月、ついに同社は動物実験廃止に踏み切った。

消費者と企業の距離が近くなり、さらに、良い情報も悪い情報も瞬く間にSNSで拡散される今の時代、企業の方針は売り上げにダイレクトに影響する。動物実験の有無や安心・安全性などはそういった事態が起きやすい事例の一つだ。

動物実験代替法における研究の推奨に取り組むマンダム

自社での動物実験廃止のみならず、動物実験代替法における研究の推奨にも取り組むのはマンダム。この度、マンダムの活動が日本動物実験代替法学会に大きく貢献したと認められ、日本動物実験代替法学会第 30 回大会(2017年11月24日)におい て、同学会より「功労賞」が授与された。

画像:マンダム

同社は動物愛護の観点から 3Rs(※1) の中の「Replacement(動物実験の置き換え)」に着目し、動物実験代替法の開発に取り組んでおり、2007 年からは日本動物実験代替法学会を通じて「動物実験代替法国際研究助成金」の公募を実施し、  10 年間に渡り研究所や大学など計 23 件のテーマに研究費を助成している。

マンダムは本研究助成を通じて動物実験代替法における研究を広く推奨するとともに、新規の動物実験代替試験法の国際標準化に向けたバリデーション(妥当性検証)研究に対する各研究機関との取り組みなど、代替法分野における更なる研究の活性化を図る。

SNSには「マンダムは動物実験してないみたいだから、マンダムの商品をこれから使う」「動物実験している化粧品は買わなくなった」という意見が多数投稿されている。
(※1)Replacement:動物実験の置き換え、Reduction:動物使用数の削減、Refinement:実験時の動物への苦痛軽減

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