20~80代 健診・人間ドッグを受けない年代別の理由と行動変容ポイント

平成28年国民生活基礎調査結果の「健診・人間ドッグの受診状況:男性72.0%、女性63.1%」からも分かるように、健診や人間ドックの受診率は男性よりも女性が低い傾向にある(とりわけ専業主婦やパート勤めの女性)が、働く女性の増加で今後は女性の受診率は上がってくるだろう。

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年代別、健診・人間ドッグを受けた者の割合

女性の健診・人間ドッグ受診率は、50~59歳が71.0%と最も高く、最も低かったのは80歳以上の50.5%、次いで30~39歳の56.2%だった。年代別にこのような差が出るのはなぜか?次に示す表では、年齢階級別にみた健診や人間ドックを受けなかった理由を掲載している。

健診・人間ドッグを受けなかった理由

受診しなかった理由には各年代ならではの特徴が表れている。各年代の1位の理由は次の通り。

  • 20~29歳:めんどうだから(25.0%)
  • 30~39歳:時間がとれなかったから(35.5%)
  • 40~49歳:時間がとれなかったから(41.4%)
  • 50~59歳:時間がとれなかったから(33.7%)
  • 60~69歳:心配なときはいつでも医療機関を受診できるから(41.2%)
  • 70~79歳:心配なときはいつでも医療機関を受診できるから(52.7%)
  • 80歳以上:心配なときはいつでも医療機関を受診できるから(54.1%)

年代別に受診を促す方法を変えたい

20代は健康への興味関心が低い

20代は美容意識は高くても健康への関心が低い。「めんどうだから」が理由の1位に上がったのもうなずける。ダイエットを例に考えると分かりやすい。中高年女性がダイエットに取り組む場合、「健康のため、病気の予防のため、足腰に負担をかけないため」など「健康」が大きな理由になるが、10~20代の若い世代の場合は「スタイル良くなりたい。ミニスカートや水着を素敵に着こなしたい」など「外見」が理由になる。健康を意識してダイエットをする者の割合は全年代の中で最も低いと考えられるし、いたとしても、ダイエットを長期間続けるモチベーションにはなりにくいだろう。20代は、「健康の重要性や疾病対策にいかに興味関心を持たせるか?」が行動変容を促すポイントになりそうだ。

30~50代は毎日が大忙し 時間的制約が大きい

30~50代は子育て・仕事・家事など毎日のタスクが多いことが、「時間がとれなかった」理由と考えられる。この世代の女性は、妊娠・出産やPMSによる体調の変化、体重の変化、老化サインの出現、更年期症状、親の健康状態の変化などに直面することがきっかけとなり自分自身の健康への意識が強くなっていくが、時間がないことが障害となり、意識はありつつも健康管理はつい後回しにしてしまう人が多い。健診・人間ドック受診における30〜50代女性の行動変容を促すポイントは「時間の確保」だ。

乳がん検診の受診率を3倍にした佐川急便では、業務時間中に職場に乳がん検診車がやってくるという取り組みを行っている。「時間がなくて受診できない」という課題を解決している事例だ。

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60代以上、意識改革必要

60代以上は他の年代と比較して時間的制約は少ない。受診しない理由は「心配なときはいつでも医療機関を受診できるから」がトップだが、本来は「心配なときに医療機関に行く」のではなく「心配になる前に検査を受ける」ことが健康維持・疾病予防の大前提だ。60歳を過ぎてから時間的ゆとりができたことが返って安心材料となり「いつでも医療機関を受診できる」と思っている可能性が高いが、とはいえ、それでは受診した時には手遅れの場合もあり、病気の発症・進行を見逃してしまうかもしれない。60代以上の受診を促すポイントは、「健康リテラシーを高め、定期的な受診の重要性を理解する」意識啓発にありそうだ。

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