実は乏しい消費者の栄養知識 企業から積極的なレクチャーを
栄養バランスや特定の栄養素の摂取を心がけている人は多いものの、具体的に各栄養素の必要摂取量を把握している人は少ないようだ。誰もが知っている「ビタミンC」ですら、必要摂取量を知っている人はわずか1割だ。摂取量を理解していないと、過剰摂取や摂取不足による健康リスクが高まってしまう。企業としても、消費者が摂取量を理解していなければ、いくら栄養素の含有量を訴求しても振り向いてもらえない可能性も出てくる。健食を始め食品関連のマーケティングでは、何かしらの形で企業から消費者へ栄養レクチャーや啓発を行うべきだ。
ビタミンCの必要摂取量「知らない」9割
ヘルスケアカンパニーのスピック(神奈川・鎌倉)によるビタミンCに関する調査で、「ビタミンCの1日の必要摂取量の目安をご存じですか」と聞いたところ、知っている人は1割だった。(調査対象:全国の20代~50代男女12,731人)
必要摂取量だと認識している?
次に、1日のビタミンC必要摂取量について「知っている」と回答した人に対して、「1日のビタミンC必要摂取量」について認知している具体的な数値を聞いたところ、最も多い回答は「1,000mg」で37.4%。日本人の食事摂取基準2015年版で定められている成人のビタミンC摂取量である「100g」を回答した人は19.2%だった。回答にはばらつきが見られ、必要摂取量を理解しているつもりでもきちんと理解していない人が多いことが浮き彫りとなった。
1,000mgの回答が最も多かった理由としては、広く認知されていサプリメントやドリンクのビタミンC含有量に1,000mg前後のものが多いことが考えられる。例を挙げると、サプリメントの「ビタミンC ハードカプセル(DHC)」は1日2粒で1,000mg、人気のレモン飲料「キレートレモン(ポッカサッポロフード&ビバレッジ)」は1,350mgのビタミンCを含んでいる。
【編集部おすすめ記事】
■ビタミンDががんリスクの低下と関係 でも女性は恩恵なし?
■食品を選択する時に女性が重視すること、TOP9(20〜70歳以上)
■日本初、女性のための完全栄養食 味の素
■2026年から「指定野菜」に、ブロッコリーは女性たちにとってどんな存在?
■注目は3Dフードプリンター、拡大するパーソナルミールソリューション市場は2,885億円へ