スマートビューティの秘訣「決断を減らす」から発想する女性マーケティング

働く忙しい女性たちに向けてマーケティング施策を考える時、「決断を減らす」という考え方を持ってみると、何か新しい気づきを得られるかもしれない。スプツニ子!さんのトークから「なるほど」と納得させられるものがあったのでご紹介。

出典:ユニクロ,資生堂ジャパン

スマートビューティーの秘訣

ユニクロのインナーブランド「エアリズム」と資生堂のメイクアップブランド「マキアージュ」による、“ SMART BEAUTY ” をテーマにしたコラボレーションキャンペーンの発表会が先週19日にユニクロ銀座店で開催され、アーティストのスプツニ子!さんがゲストとして登場した。

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トークセッションの中でスプツニ子!さんは “SMART BEAUTY”でいられる工夫や秘訣について次のように語った。

「季節を通して実践していることなのですが、朝起きた時の洋服選びやメイクには、悩む時間をできるだけ少なくするようにしています。そのために、定番と言えるお気に入りのアイテムやテクノロジーを“部品”のように生活に取り入れていくことで、時間や労力をかけなくても自分にとって心地よい美しさを手に入れることはできますよね。悩む時間を減らし、自分らしく、自信をもって全力で仕事に向き合えるようにしています」

自身も働く女性として、日々の生活の中で時短できることを見つけているとのこと。この、「日々の暮らしの中で決断を減らすことで、手間をかけずにキレイを手に入れる」という彼女のスタンスに、多忙を極める現代の働く女性たちの「解決策」が見えてくる。なぜなら、日々のタスクが多すぎるがゆえに「都度、いろんなことを考えたり迷う時間がもったいないし面倒!」と考える女性は増えているからだ。女性にとって「日々の暮らしの中の決断」とは、例えば次のようなこと。

女性を忙しくさせる「日々の暮らしの中の決断」

<洋服・美容編>

  • 明日はどの洋服を着て仕事に行こう?
  • あれこれいろんな美白化粧品を使っているけど、どれもイマイチ。一体、いつになったら自分に合った化粧品を見つけられるの?
  • 20代の時からずっと同じメイクをしていたら、40代になった今、とても古く見える。どんなメイクに変えればいいの?
  • 自分に似合うヘアスタイルが見つからない。いろんなヘアスタイルに挑戦してみたい。どれにしよう?ショート?ボブ?ミディアム?ロング?前髪はあり?なし?
  • 取引先相手の前でプレゼン。どんな洋服・メイク・ヘアスタイル・ネイルが好印象?
  • デートでレストランへ。どんな洋服・メイク・ヘアスタイル・ネイルがかわいく見える?
  • 彼の両親に初めて会う。派手にならないように、でも清潔感は大事。どんな洋服・メイク・ヘアスタイル・ネイルがいいの?
  • 同級会で久々に同級生で集まる。どんな洋服・メイク・ヘアスタイル・ネイルなら老けたと思われない?
  • ママ友とランチ。浮きすぎず、でもきちんと感やおしゃれな印象に見せたい。どんな洋服・メイク・ヘアスタイル・ネイルに仕上げよう?
  • 明日は大事な仕事の打ち合わせ。念入りに化粧をするために明日は早起きしなきゃ。何時に起きよう?
  • 今日は暑いから汗をたくさんかきそう。どんな洋服なら汗ジミができない?どの冷却グッズで汗対策する?
  • 生理前で肌荒れ。メイクでどうやってカバーしよう?
  • 今日は暑いから汗でメイクがすぐに崩れそう。どうやって汗対策する?
  • 今週は毎日忙しくて、半身浴できてない。今日しようかな?でももう遅い時間だし、半身浴したら寝る時間が遅くなる。どうしよう?
  • 顔ヨガをしてから寝たいけど、もう眠い。でもやらないとフェイスラインは日々崩れていくし…。やるべきか、たまにはやらなくても良しとして寝るか…。

<家事編>

  • 【独身】一人暮らしなので洗濯は毎日はしていない。今週はいつにしよう?
  • 【既婚】夫はメタボ気味。子どもはアレルギー持ち。今夜はどんな食事にしよう?
  • 【独身・既婚】お弁当は毎日手作り。明日のメニューは何にしよう?
  • 【独身・既婚】冷蔵庫の中の残り物を活用してどんなメニューが作れるだろう?
  • 【独身・既婚】部屋が散らかってきたけど、疲れていて今は片付ける気がしない。いつ掃除をしよう?

<家族のこと編>

  • 【既婚】来週から出張。夫も仕事で忙しいし、誰に子どもの保育園や習い事の送り迎えを頼もう?
  • 【独身・既婚】父の日、母の日。どのお店でどんなギフトを買おう?

働き方や職種、同居している家族構成などによっても日々の決断しなくてはならない内容は異なるが、美容や家事などのタスクが多い分、女性は日々決めなくてはいけないことはこんなにもたくさんある。特に、会う相手やシチュエーションによってファションやメイク、ヘアスタイルをコロコロ変えて悩むのは女性ならではで、これが女性としての楽しみである一方、実に面倒ゴトでもある。これらを決断・実行するために都度考えたり迷ったりすることも、積み重ねれば大きな時間になる。

「決断数」を減らして、時間を確保

しかし、もし全てにおいて「定番」を決めていたら、都度考える必要はないので「考えて迷って決断する」時間は不要になる。簡単な例で言うと、仕事の時は「白シャツに色違いのパンツを組み合わせるだけ、と決めておく」だったり、「ギフトの購入先や購入する物は日頃からチェックしておいたりネット上でブックマークしておく」だったり、「半身浴をするのは2日に1回と決める」だったり。毎日の食事メニューを考えるのが面倒なら、週末は1週間の作り置きをしておいたり冷凍弁当を常に冷凍庫に入れておくのも、いちいち考えなくて済む最良の方法だ。

全自動洗濯機や食洗機、ロボット掃除機、家事代行など、働く女性の増加で「時短」をテーマにした商品・サービスが相次いで登場しているが、さまざまな場面でタスクの時短を実行するためには、単純に何かをする ” 行動 ” そのものにかける時間を短縮するだけではなく、さまざまな ” 決断 ” のためにかける時間を短縮あるいはなくすことも必要だ。そうすることでやりたいことに時間を充てられるし、毎日自分が納得できる「キレイ」を維持することもできる。きちんと自分ケアができるからストレスもたまらない。スプツニ子さん!が言うように、スマートビューティーでいるための秘訣として「日々の暮らしの中で決断を減らす」ことは、とても理にかなった方法論だ。女性たちの間で「時短のために、下す決断の数を減らす」という合理的概念はこれから広がっていくかもしれない。

「決断の数を減らす」の視点で女性マーケティングを

忙しいけれどいつもキレイでいたい女性たちに必要なのは、「各タスクの時間短縮」の他にもうひとつ、「決断の数を減らす」ことだ。「どうやったら女性たちの決断を減らせるか?」という視点で商品開発やその他各種マーケティング活動に取り組むと、何か新しい発見があるかもしれない。

 

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