若い女性の「視線耐性」低下 コミュニケーションのデジタルシフトが原因

若者の視線耐性(他人からの視線に耐えられる力)が低いことが、マンダム(大阪)が行った「視線耐性とデジタルコミュニケーションに関する調査」でわかった。その理由はコミュニケーションのデジタルシフトにあるようだ。

他人の視線にストレス、10代・20代女性6割

10〜50代の各年代の男女に「他者の視線にストレスを感じたことがありますか?」と聞いたところ、「とてもよくある」「たまにある」と回答したのは男女ともに10代・20代に多いことがわかった。特に多いのは20代の女性で76.7%、次いで10代の女性が68.6%。30代・40代・50代の女性については、年齢の上昇とともに他者の視線にストレスを感じる人の割合は低くなることがわかった。

他者の視線にストレスを感じることがある調査結果

出典:マンダム

人の目を見て話すのが苦手、10代・20代女性5〜6割

「相手の目を見て話すことが苦手ですか?」という質問についても、「とても苦手」「やや苦手」と回答したのは10代・20代に多く見られた。10代女性は59.6%、20代女性は49.1%。

人の目を見て話すの苦手か?調査結果

出典:マンダム

若い年代ほど他者の視線にストレスを感じたり相手の目を見て話すことが苦手であり、これらの結果から若い年代ほど視線耐性が低いことが明らかとなった。

視線耐性低い若者のコミュニケーション方法

他人からの視線にストレスを感じ、人の目を見て話すのが苦手な若者たち。そんな状態で若者は人間関係の構築やコミュニケーションに不便を感じたり困ることはないのだろうか?

「友達と仲良くなるにはどんなコミュニケーションツールを使うか?」と聞いたところ、10〜30代の各年代の女性の約3割が「LINEなどのメッセージアプリ」を使って仲良くなることがわかった。40代と50代の女性ではその割合はぐっと減り1割程度だ。

メッセージアプリを使いこなしている若者にとって、オンラインの中で人間関係を構築することは当たり前になっている。実世界でのコミュニケーションが苦手でも不便は感じないのかもしれない。

視線耐性低下の理由と対策

若者の視線耐性低下の理由と対策について、早稲田大学 国際教養学部教授の森川 友義さんは次のようにコメントをしている。現代ならではの理由が見えてくる。

ネット・SNSの利用の当たり前化で、若者はデジタル世界に新たな自分像を作っています。その自分像は盛りすぎ写真やインスタ映え、多数のSNSアカウント所有で形づくる自分の理想形です。承認欲求を満たすため、ネット・SNS利用は増加し、「デジタルの自分が本当の自分」となってしまうケースもあります。そんな中で、リアル世界で外見・内面に自信を持てないことにより、特に若者で顕著に生じてきているのが、「視線耐性」の低下です。そういった背景で、視線耐性が高いか低いかを決定する要因は、以下の3点になります。

  • デジタル依存度(=デジタルメディア接触時間)
  •  対人経験度(=人と話す経験値) 
  •  自信(=持って生まれた自信と成功経験の積み重ねによる自信)

たとえば、デジタル依存度が低く、対人経験が豊富、リアルでの自分に自信を持っている方は視線耐性が高い傾向にあります。他方、デジタル依存しており、人ともあまり接せず、リアルでの自分に自信が持てない方は、視線耐性が低い傾向にあると言えるでしょう。

その「視線耐性」の低下に対しては、リアルとデジタルとのギャップを埋めることが大切。そのために意識すべきは「インスタ映え」ならぬ「リアル映え」です。リアルの自分に磨きをかけることで、デジタル上での理想像に自分を近づける。そのことが、外見、内面的な本人の自信につながり、対人関係も円滑にするでしょう。

 

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