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医師2,000人に調査、病院以外の勤務経験や満足度は? 人気は「産業医」

臨床研修後すぐに美容クリニックに就職する「直美」や、医師のワークライフバランスを重視する声が高まる一方で、急性期医療を担う医師の不足など医師偏在が課題となる中、医師向けのキャリア支援サービスを手掛けるメディウェル(北海道・札幌)が、病院以外での医師の働き方を調査した。病院以外で働くメリットとして、医師はQOLの向上や給与面を評価しているものの、臨床に戻りづらくなったり、やり甲斐を見出しづらい、といったデメリットを指摘する声も。

病院以外の勤務経験、最多は「健診施設」

調査は今年6月に、全国の医師1,923人に実施。病院以外の勤務経験を聞いたところ、トップ3は「健診施設(57.9%)」「在宅医療クリニック(34.4%)」「自由診療クリニック(27.0%)」が占めた。

<医師1,923名調査>病院以外での医師の働き方アンケート結果

【出典】メディウェル

 

勤務満足度が最も高いのは「産業医」

続いて、病院以外の勤務の満足度を尋ねた。満足度は概ね高く、トップは「産業医」で82.1%だった。同社が実施した別の調査では、「産業医」は今後働いてみたい勤務先としてもトップにランクインしており、医師の中で人気の高い働き方のようだ。

<医師1,923名調査>病院以外での医師の働き方アンケート結果

【出典】メディウェル

 

病院以外で勤務するメリットとデメリット

病院以外で勤務するメリットとデメリットも聞いた(自由回答)。メリットには働きやすさや給与面が多く挙がった一方で、デメリットとしては、臨床から離脱することで知識のアップデートができなくなることや、仕事のやり甲斐を感じづらいといった声が目立った。

■病院以外で勤務するメリット

  • 【自由診療】マニュアル通りに処方や説明するだけ。ラク (30代女性・婦人科)
  • 【老健】QOLがとても良い、定時で帰れる (30代女性・血液内科)
  • 【産業医】嘱託は副業としてできる。時給がいい (40代女性・産婦人科)
  • 【産業医】一般企業での勤務は福利厚生が優れる、病院の様な勤務時間があってないようなずさんな労務管理ではない (40代男性・腎臓内科)
  • 【自由診療】労働負荷が少ない、比較的給与水準が高い (40代男性・精神科)
  • 【在宅医療】アルバイトとして勤務するのであれば、単位時間当たりの報酬が高い事が多い (50代男性・麻酔科)
  • 【健診】診療における緊張感はなく、プレッシャーは少ない (60代男性・一般外科)

■病院以外で勤務するデメリット

  • 【健診】手術や治療ではなく、一般診察・検査だけなので、単調で医師としてのやりがいに欠ける(40代女性・婦人科)
  • 【在宅医療】病院より侵襲的処置をするときのリスクが高い(50代女性・一般内科)
  • 【産業医】臨床の先生の間では医師として扱ってもらえない気がする(50代女性・眼科)
  • 【自由診療】正直どんな処置や手術をやっているのか理解せずとも勤務できてしまう(20代男性・救命救急)
  • 【健診】最新の医療から離れ、知識のアップデートがなされない(40代男性・脳神経外科)
  • 【在宅医療】検査の出来ないアウェイでの仕事で、無力感を感じる(50代男性・消化器内科)
  • 【老健】新しいことは少なく管理がメイン、診療の楽しさは少ない(50代男性・一般内科)

 

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