医療事務ならではの仕事のストレスとは? 経験者に聞いた「きついこと」と「理由」
医療現場を支える医療事務。デスクワークが中心の穏やかな仕事に見えるが、医療事務ならではのストレスが。人材支援のビズヒッツ(三重・鈴鹿)が、調査で明らかにした。
調査は今年9月に、医療事務の仕事をしたことがある10〜50代以上の231人(女性198人・男性33人)に実施。「医療事務できついこと」を聞いたところ、最多は「患者の対応に悩む」で23.8%、次いで「残業が多い(22.5%)」、3位は「覚えることが多い(20.3%)」。対人関係や業務内容が上位に並んだ。
具体的には、次の声が聞かれた。
■1位:患者の対応に悩む
- 総合病院勤務だったので患者数が多く、お待たせすることがあったときに暴言を吐かれることがあった。クレーム対応も事務の役目なので仕方ないが、理不尽なことで怒られることもあり、きつかった(30代女性)
- クレームの窓口になってしまうところ。「看護師や医師は自分より立場が上、受付や事務は下」という感覚がある人も多いようで、罵声を浴びせられることも多々ある(40代女性)
■2位:残業が多い
- レセプト請求の対応。クリニックや病院によっては残業が半端ない(30代女性)
- 残業が多く、月初月末がとにかく忙しいです(20代男性)
- 残業が毎日(50代以上男性)
■3位:覚えることが多い
- 「病気の名前や種類」「治療の違いによる保険請求の複雑さ」を覚えるのがきつい(30代 女性)
- 保険請求業務の点数が改定されたり複雑化したりして、毎回覚え直しになること(40代 女性)
- 保険請求を行うにあたって、覚えることが多かった(50代以上 女性)
■4位:人間関係の構築で苦労する
- 総合病院で勤務していたので、医師・看護師以外にもいろいろな職種とコミュニケーションが必要で大変でした。「病院勤務の人は」とひとくくりにするとダメだけど、忙しさもあってちょっと性格のきつい人が多いので(30代女性)
- 看護師さんとの連携の取りにくさ。病棟の医療事務(クラーク)で、他病棟から入院患者さんの検査や手術などの呼び出しやお迎えの電話がかかってくるので、担当看護師や看護助手へ引き継ぎをしていました。ただ相手が常にピリピリしているので、当たりが強くてきつかったです(30代女性)
■5位:仕事内容が複雑である
- 保険請求が複雑なこと。科によって算定項目も変わります(30代女性)
- 保険請求が複雑で、何度かやっても慣れませんでした(40代女性)
■6位:ミスが許されない
- 忙しくて作業が重なるときでも、ミスせず確実にひとつずつ行う必要があること(20代女性)
- 自費診療や健康保険など請求の種類が多く、間違えないように処理することです(40代女性)
■7位:業務範囲が広い
- 事業所にお便りを届けたり、郵送手続きしたり、掃除・買い出しなど事務仕事以外の仕事もある(40代女性)
- 「受付」「電話対応」「レセプト作成」など、複数の業務を同時にこなす必要がある(40代女性)
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