経済的不平等とうつ病のメカニズム解明で、1年後のうつ病を予測 

経済的不平等に反応する感情の働きを調べることで、現在のうつ病傾向と1年後のうつ病傾向を予測できることが、国立研究開発法人情報通信研究機構と脳情報通信融合研究センターの研究グループによる実験でわかった。

実験では被験者にMRI装置の中で経済ゲームを行ってもらい(相手から提案されるお金の配分を受け入れるか拒否するかを判断する“最終提案ゲーム”)、自分と相手の配分の差に対する感情の働きを、機械学習技術を利用して計測した。その結果、現在と1年後のうつ病傾向を予測できることを見いだした。

これまで、国内外の疫学研究から経済的不平等とうつ症状の因果関係が示唆されてきたが、その脳内メカニズムは不明だった。今回の実験で得られた不平等とうつ病をつなぐこの知見は、うつ病の長期の病状予測や、脳活動に基づくうつ病症状の分類など、ヒトの気分変動のより深い理解への貢献が期待される。

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