市販薬のオーバードーズ防止に向け、販売規制案を取りまとめ 厚労省

市販薬の過剰摂取(オーバードーズ)をめぐる問題で、厚労省は今月18日、医薬品販売や啓発に関する具体的な方策を示した第11回医薬品の販売制度に関する検討会。依存性のある6成分(※)を含む医薬品が対象で、「販売時」と「販売時以外」の2方向からまとめた。今後は別の部会を経て、薬機法の法改正へと繋げる方針。(※)エフェドリン、コデイン、ジヒドロコデイン、ブロムワレリル尿素、プソイドエフェドリン、メチルエフェドリン

■販売時の方策

  1. 購入者が20歳以下の場合、店舗での対面販売、またはオンライン(テレビ電話等)による販売が原則
  2. 写真付き公的身分証を提示させ、購入者が20歳以上であることを確認する(ただし、ネットや電話等を用いた特定販売の場合は、本人認証済みのアカウントや本人確認サービスを利用し、購入者が20歳以上であることを確認する)
  3. 購入者の状況確認を行う際には、濫用目的でないかの確認を行う
  4. 原則一人一包装単位の販売とする。特に20歳未満は、小容量製品1個のみの販売とする。20歳以上が製品を複数個または大容量購入する場合は、購入理由の確認に加え、必要最低限の数量に限って販売する
  5. 以下の場合、購入者の氏名などを写真付き公的身分証で確認し、店舗での購入履歴を確認する。また販売状況を記録し保管する。
    ・20歳未満の購入
    ・20歳以上の複数個又は大容量製品の購入
    ・20歳以上の購入において濫用目的や頻回購入が疑われる場合
    ・非対面による販売
  6. 他店での購入状況を確認する(実現にあたっては、購入履歴の一元管理を行い、複数店舗での重複購入を防止する仕組みの導入を検討)
  7. 薬剤師などは、対面販売またはオンライン(テレビ電話等)による販売時に上記2から6を確認し、販売可否を判断する
  8. 販売時、使用方法や注意事項に加え、適正使用や過量服用への注意喚起を行うなど、薬剤師などによる情報提供を義務付ける
  9. 情報提供の徹底と不適正な医薬品入手の防止のため、購入者の手の届く場所に陳列しない(ただしこれについては、医薬品へのアクセスが悪くなることや売り場面積が確保できないとして「削除すべき」との意見も挙がっている)

■販売時“以外”の方策

  1. 濫用のおそれのある医薬品について、その外箱などに濫用に関する注意喚起や、濫用に伴う危害の情報を表示する
  2. 各店舗での上記対策の実施・啓発・適切な支援の推進のため、販売従事者を対象に研修を行う。また以下の取組について販売業者、製造販売業者、行政などの関係者が連携して実施する
    ・国民へ向けた啓発、注意喚起等の周知活動
    ・地域全体で適切な救済や対応をするための研修・啓蒙等の実施
    ・濫用の実態の把握と、対象成分の見直し、総合的な対策
    ・対策の効果検証や実効性を高めるための調査

 

オーバードーズは若年女性に多いことがわかっており、厚労省研究班の調査によると平均年齢は25.8歳で8割が女性を占めている。すぐに入手できる手軽さから、市販薬の入手経路は「実店舗」が最も多いこともわかっており、実店舗での対策がオーバードーズの抑制につながるとの指摘が上がっていた詳細「市販薬の過剰摂取「オーバードーズ」、8割が女性 初の疫学調査」。今回の検討会では販売方法の規制や適正使用の啓発に重点が置かれたが、濫用防止に向けては、その背景として指摘されている「自殺対策や孤独・孤立対策などの社会的不安」への対応も重要であるとした。

 

 

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