甘酒「2017年購入金額伸び率」1位へ 課題は差別化
甘酒は今冬も盛り上がりを見せている。女性向けライフスタイル誌の「anan12月20日号pp.46-47(マガジンハウス)」では、冷え対策「攻めの温活。温めメソッド最前線!」としてショウガ甘酒のレシピを紹介。美容&健康情報誌「日経ヘルス1月号p.11(日経BP社)」では、年間の定番品として「今後も人気が続きそう」と、甘酒を紹介している。楽天年間ランキング2017「日本酒・焼酎」部門では甘酒が25位にランクインしている。ネット上の「甘酒」検索数を見ると2012年頃から右肩上がりを続けており、それに比例するように市場規模も拡大。甘酒市場は活況だ。
購入金額 伸び率1位は甘酒
マーケティングリサーチのインテージ(東京・千代田区)が今月発表した「2017年好調カテゴリーランキング」によると、2017年に消費者の平均購入金額が増加したカテゴリーで伸び率1位は甘酒だった。ヘルスケアの定番商品として、2018年も引き続き需要が期待できそうだ。
- 甘酒 187%
- トマトジュース 134%
- 米飯用穀物(もち麦など)127%
- ビネガードリンク 118%
- マスク 112%
- ココア 112%
- 紅茶ドリンク 110%
マルコメの新ターゲットはママや子供
しかし甘酒ブームにより各社が次々に甘酒商品を投入し、差別化が難しくなっているのも事実。風味や素材、パッケージなどによる差別化が目立つ中、マルコメはターゲット戦略で差別化を図る。
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■甘酒ブーム2017年本格化「食べる甘酒」続々登場
ここ1~2年の甘酒ブームでは健康・美容意識が高い女性を中心に広まっていたが、同社は子供や妊婦、授乳中のママにも商品を提案する。甘酒を紹介する同社のホームページのトップページには赤ちゃんが登場し、同じく公開中の動画も子供・ママ・シニアが登場、ファミリー層向けの訴求となっている。トイザらス・ベビーザらスお台場店ではベビー用品売り場でマルコメの甘酒を販売しており、これまでの他社の甘酒商品とは一線を画す戦略だ。
甘酒の活用方法
甘酒の市場拡大で人気に火がついた次のフェーズとしては、女性の心を掴む明確な差別化が必要になってくる。差別化戦略のヒントに、インテージが行った以下の調査結果が参考になる。
甘酒に期待している効果
- 疲労回復効果 20.9%
- 美肌効果 17.8%
- 便秘解消・整腸作用 11.7%
- 免疫力の向上 10.1%
- リラックス効果 9.6%
- 代謝の促進 6.9%
- ダイエット 4.7%
- 高血圧の予防・改善 3.9%
- 貧血の予防・改善 2.5%
- 病気の予防・改善 1.6%
- 美髪効果 1.4%
甘酒を飲むタイミング
- 夜寝る前に 30.4
- 朝食と一緒に・朝食として 23.6
- 朝起きた後に 20.6
- 夜の間食として 19.2
- 午後の間食として 13.1
- 午前中の間食として 10.3
- 夕方の間食として 10.0
- 夕食と一緒に・夕食として 9.8
- 昼食と一緒に・昼食として 5.0
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