Sleepmaxxingとは?「睡眠を最適化する」というウェルネストレンド

仕事や家事、育児など、多くの役割を担う現代の女性にとって、十分な睡眠を確保することは簡単ではありません。「寝たいのに眠れない」「朝起きても疲れが取れない」といった悩みを抱える人も少なくないでしょう。そんな中、海外では睡眠を最適化するSleepmaxxing(スリープマキシング)という考え方が注目されています。睡眠を単なる休息ではなく、心身のコンディションや日中のパフォーマンスを支える重要な要素として捉える動きです。日本でも「眠活」という言葉が浸透し、睡眠関連市場は拡大を続けています。女性ヘルスケア市場では、ホルモンバランスやライフステージによって睡眠の悩みが変化しやすいことから、睡眠をセルフケアの一環として見直す動きも広がっています。Sleepmaxxingを起点に、日本の眠活市場や女性ヘルスケア市場における睡眠トレンドを、メディア・SNS・消費者分析を手がけるグローバル企業Meltwater Japanが解説します。

Sleepmaxxingとは?海外で広がる睡眠最適化という考え方

Sleepmaxxingとは、より良い睡眠を得るために生活全体を見直し、睡眠の質を最大限に高めようとする考え方です。この言葉が広まった背景には、SNSを中心とした自己最適化ブームがあります。TikTokではSleepmaxxingに関する投稿が数多く公開され、睡眠を美容や健康だけでなく、生産性やパフォーマンス向上につながる自己投資として捉える人が増えています。実際に、アメリカのマットレスメーカーAmerisleep社が、アメリカ人1000人を対象に実施した調査では、Sleepmaxxingが広く浸透していることが明らかになりました参照:The Rise of Sleepmaxxing: How Americans Are Perfecting Their Sleep Routines

<調査結果(一部)>
・回答者の45%がSleepmaxxingに取り組んでいる
・Z世代の48%が睡眠を積極的に最適化している
・回答者の8%が過去1年間に睡眠関連商品・サービスへ500ドル以上を支出している

 

睡眠不足が社会課題となる日本

海外ではSleepmaxxingが新たなウェルネストレンドとして広がる一方、日本では慢性的な睡眠不足そのものが社会課題となっています。ブレインスリープの2025年調査によると、日本の有職者の平均睡眠時間は6時間50分でした。睡眠不足の背景には、仕事や家事、育児、長時間の通勤など、限られた時間の中で多くの役割をこなさなければならない生活環境があります。同調査では、睡眠を優先したいと考える人は一定数いるものの、実際には仕事に時間を割かざるを得ない人が多いことも明らかになりました。さらに、通勤時間が長い人ほど睡眠時間や睡眠の質が低い傾向も報告されており、睡眠には生活環境や労働環境といった社会的要因も影響していることがわかります。こうした状況を背景に、日本では睡眠を生活習慣の一部として見直す「眠活」への関心が高まっています参照:睡眠偏差値 調査結果報告 2025

 

日本でも拡大する眠活市場

寝具や機能性食品だけでなく、デジタルサービスや旅行など幅広い分野へ広がっており、睡眠は新たな消費テーマとして存在感を高めています。ここでは、日本の眠活市場で注目される動向を紹介します。

睡眠関連市場は年々拡大

日本では睡眠不足が社会課題として指摘されており、それに伴い睡眠関連商品の市場も拡大を続けています。たとえば、楽天市場では睡眠関連商品のラインアップが40万点以上に広がっており、2024年の流通総額は2019年比で約6.4倍となるなど、睡眠への関心の高まりがうかがえます。寝具だけでなく、リカバリーウェア、サプリメント、アロマ、機能性飲料など、睡眠をサポートする商品カテゴリーは年々広がっているのが特徴です。また、睡眠改善を目的としたスマートフォンアプリやウェアラブルデバイスも普及し、自分の睡眠状態を可視化する人も増えています参照:楽天「楽天グループ 2025年 睡眠トレンド予測」)

続けたくなる睡眠が新しい価値になっている

睡眠改善では、「正しい生活を送りましょう」と呼びかけるだけでは行動変容につながりにくいこともあります。その点で注目されたのが、睡眠をゲーム感覚で楽しめるPokémon Sleepです。毎日の睡眠を記録しながらキャラクターを集める仕組みにより、眠ることを楽しみに変えた点が評価されています。また、睡眠の質を訴求する機能性表示食品や睡眠サポート商品も広がっており、今後は単なる機能だけでなく、無理なく生活に取り入れられる体験価値が重要になるでしょう。

眠るために旅行するという新しい需要

睡眠市場は商品だけではありません。近年は、良質な睡眠を目的としたスリープツーリズムも注目されています。高品質な寝具や静かな客室、照明や香りまで工夫したホテルが登場し、しっかり休むことを目的に宿泊施設を選ぶ人も増えています。観光だけではなく、心身をリセットすることそのものが旅行の価値として認識され始めています。

Meltwater

【画像】Meltwater

 

女性ヘルスケア市場で広がる睡眠ビジネス

女性の睡眠は、ライフステージによる身体の変化や健康意識の高まりを背景に、新たなヘルスケア市場として注目されています。ここでは、女性の睡眠が改めて注目されている理由と、フェムテックをはじめとする睡眠ビジネスの広がりについて解説します。

女性の睡眠が改めて注目されている理由

女性の睡眠は、健康や美容だけでなく、仕事や家事・育児など日々のパフォーマンスにも関わる重要なテーマです。女性は月経や妊娠・出産、更年期など、ライフステージごとにホルモンバランスが変化するため、睡眠の悩みも変わりやすいとされています。月経前の寝つきの悪さや強い眠気、妊娠・出産期の細切れ睡眠、更年期のホットフラッシュによる中途覚醒など、年代ごとに異なる課題があります。また、睡眠不足は疲労感だけでなく、集中力や判断力の低下、ストレスの蓄積、肌のコンディションなど、心身の状態にも影響を与えることが知られています。こうした背景から、近年は、質の良い睡眠を美容や健康管理の一環として重視する人が増え、女性特有の悩みに対応した商品やサービスの開発も進んでいます。

睡眠とフェムテックの融合が進む女性市場

近年は、フェムテックサービスでも睡眠データを活用するケースが増えています。たとえば、株式会社SympaFitは、血糖値データに基づく生理・PMS重症度予測と睡眠改善支援事業を実施しています。

持続血糖測定データをもとに、生理やPMSの重症度を予測するとともに、睡眠の質や食後の血糖変動、ストレスなどを統合的に分析し、一人ひとりに合わせた生活習慣の改善を提案する仕組みです。さらに、夜間の血糖変動と睡眠スコアの関係を分析し、夕食の時間や内容の見直しなど、睡眠やPMS症状の改善につながる行動変容も支援します。

このように、睡眠データは、睡眠の質を把握するだけでなく、月経やPMS、更年期など女性特有の健康課題を可視化し、改善につなげるデータとしても活用が進んでいます。今後は、睡眠を切り口とした商品やサービスが、フェムテックやヘルスケア、美容、観光などさまざまな分野と融合しながら、新たな市場を形成していくことが期待されます参照:経済産業省「株式会社SympaFit|フェムテック等サポートサービス実証事業の取り組み」

 

まとめ

海外で広がるSleepmaxxingは、より長く眠ることではなく、より質の高い睡眠によって日々の生活を豊かにするという考え方です。日本でも眠活市場が拡大するなか、女性にとって睡眠は美容や健康だけでなく、仕事や家事、育児を支えるコンディション管理の基盤として重要性が高まっています。今後は睡眠関連商品の機能だけではなく、一人ひとりのライフスタイルやライフステージに寄り添うサービスが、女性ヘルスケア市場の新たな成長領域になるでしょう。睡眠を単なる休息ではなく、自分らしい毎日を支えるセルフケアとして見直すことが、これからのウェルネスにつながっていくのではないでしょうか。

【提供】 Meltwater Japan株式会社

 

Meltwaterは、メディア・ソーシャル・消費者インテリジェンス分野のリーディングカンパニーです。世界27,000社以上に導入されています。ニュース、ソーシャルメディア、オンラインデータをリアルタイムで分析し、PR、マーケティング、ブランド戦略におけるデータドリブンな意思決定を支援しています。また、近年提供を開始した「GenAI Lens」では、ChatGPTやGeminiなどのAIアシスタント上で、自社ブランドや製品、競合他社がどのように言及されているかをモニタリングできます。

 

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