睡眠状態は悪化傾向に、複合的な悩みは中高年女性に多い 悩みは性・年齢で変化 (20〜60代の男女)
睡眠に関する悩みは特に中高年女性に顕著に見られることが、リサーチ会社のクロス・マーケティング(東京・新宿)による調査でわかった。性別の配慮はもちろん、加齢に伴う複合的な悩みの変化に対応するソリューションが求められる。
普段の睡眠時間は6.3時間、理想は7.4時間
調査は20~69歳の男女2,500人に実施。普段の睡眠時間と理想の睡眠時間を聞いたところ、普段の睡眠時間は「6時間くらい」が36%とボリュームゾーンで、平均は6.3時間。昨年よりやや短くなった。一方、理想の睡眠時間は「7時間くらい(33%)」と「8時間くらい(40%)」がボリュームゾーン。平均は7.4時間で、昨年と変わらなかった。普段の睡眠時間と理想の睡眠時間のギャップは1.1時間だった。
睡眠状態はコロナ禍より悪化、中高年層で顕著
睡眠の状態について聞いた質問では、「寝るタイミングは規則的」61%、「寝つきがよい」58%と、良好な人もいる一方で、「日中眠くなる」66%、「疲れがとれない」61%、「眠りが浅い」60%、「夜中に目が覚める」「目覚めがすっきりしていない」58%と、良好な睡眠を取れていない人の存在が浮き彫りに。
中でも回答割合が高かった「日中眠くなる」「疲れが取れない」「眠りが浅い」について、年代別かつ時系列に集計したのが以下のグラフ。「日中眠くなる」は40~50代、「疲れがとれない」は30~40代、「眠りが浅い」は30~40代と60代で多かった。いずれの項目においてもコロナ禍の2022年よりも増加傾向にあり、睡眠の状態が年々悪化していることを示す結果となった。
中高年女性に多い睡眠時の複合的な悩み
続いて睡眠時の悩みごとを聞いたところ(複数回答)、男女全体でトップ3は「いびき」「歯ぎしり」「手足・身体の冷え/手足のしびれ」。全体的に女性の方が睡眠の悩みを抱えている割合が高く、とりわけ中高年層で顕著だった。中でも性差が顕著で女性の割合が高かったのは、「歯ぎしり」「手足・身体の冷え/手足のしびれ」「少しの物音や光ですくに目が覚める」「筋肉がつっぱる/金縛りにあう」。「いびき」は全体的に男性の方が高いが、女性は50代以降で上昇する。性・年代によって睡眠の悩みが変化することが明らかになった。
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