女性向けの健康経営サービスを5類型で整理、提供形態・導入目的別の最新事例14選

女性の健康課題への対応は、今や健康経営の主要テーマだ。背景は二つある。一つは、労働市場の変化。労働力人口に占める女性の割合は4割を超え、人手不足の中で「仕事」と「健康」を両立できる環境づくりが経営課題となった。健康への自信が昇進意欲と相関するというデータもあり、女性活躍の観点からも健康支援の重要性が認識されるようになった。

もう一つは、働く女性側の変化だ。「仕事」と「生理・妊活・更年期」を両立させるために、不調を我慢せず自ら対処する女性が増えている。こうした動きはフェムテックの広がりとも重なり、2026年5月には、経済産業省が企業・自治体向けの「フェムテック導入ガイダンス」を公表。導入のステップや効果を整理するなど、政策の重心も、働く女性の健康支援を啓発する段階から、普及させる段階へと移った。企業と働く女性の双方からニーズが押し上げられる中、市場では、対応する不調カテゴリーも提供形態も広がっている。そこで現在地を確認するため、編集部が最新のサービスを5つの類型に整理した。類型別に最新の事例を見ていこう。

働く女性の健康支援、健康経営の現在地

双方で高まる健康づくりへの期待

働く女性と企業の双方で、「健康づくり」への関心が高まっている。この流れは、データと制度の両面からも裏付けられる。経済産業省は2024年、月経随伴症、更年期症状、婦人科がん、不妊治療の4項目がもたらす経済損失を、社会全体で年間約3兆4千億円と推計した。厚生労働省も、一般健康診断の問診票に女性特有の健康課題に関する質問を加えることが適当とされたのを受け、事業者向けと健診機関向けのマニュアルを公表している。女性の健康への対応は、「あれば望ましい福利厚生」から、職場の健康管理に組み込まれる実務テーマへと、位置付けを移しつつある。

 

「女性の健康」福利厚生、望む女性は9割

働く側のニーズも明確だ。サンケイリビング新聞社が実施した「自身が勤める会社の福利厚生制度に関するアンケート(全国20歳以上の企業・団体で働く人781名、うち女性94.6%、Web調査、2024年4月)」では、女性特有の健康課題に関する福利厚生制度の導入を望む人が85.6%に上った。背景には、不調が日常生活の妨げになっていることがあり、女性特有の健康課題のために何かを諦めたことがある女性は44.5%に達した。

「自身が勤める会社の福利厚生制度に関するアンケート」

【出典】サンケイリビング新聞社

 

女性の健康に取り組む企業6割も、道半ば

企業側も動いてはいる。産業保健・健康経営の支援サービスを手がけるiCAREが実施した「働く女性の健康支援と健康経営の実態調査(企業の人事・健康管理・健康経営部門の担当者206名、インターネット調査、2024年2月)」によると、女性の健康支援に取り組む企業は64.4%だった。取り組みの内容を見ると、「婦人科健診・検診への金銭補助」が70.5%、「生理休暇などの休暇の整備」が65.9%、「女性特有の健康相談に対応可能な体制構築」は49.2%と、制度面の整備は進んでいる。

「働く女性の健康支援と健康経営の実態調査」

【出典】iCARE

「働く女性の健康支援と健康経営の実態調査」

【出典】iCARE

 

ところが、取り組みの実態に目を向けると様相が変わる。同じ調査では、女性の健康課題に関する研修やヘルスリテラシー向上の教育の実施は「3割程度にとどまる」とされ、治療と仕事の両立支援にいたっては「ほとんど進んでいない」。実施している施策が「1〜2つ」という企業も30.8%を占めた。検診補助や休暇制度といった法令対応に近い領域は進む一方で、知識づくりや個別の伴走には手が回っていない。量は増えても、質が追いついていないといった構図が浮かび上がる。

 

整えても届かず、女性の利用は限定的

働く側から見ても、支援は届ききっていない。先のサンケイリビングの調査で、女性特有の健康課題に関する制度が「導入されている」と答えた人は22.5%。さらに、「導入されている」と答えた層を母数にしても、実際に利用したことがある制度は、最も多い「健康保険・検診」で3割、「健康に関するセミナーや動画配信サービス」は13.6%、「健康管理アプリの提供」は12.5%にとどまる。そもそも、自分の勤務先が健康課題解決に取り組んでいるかどうかは「わからない」と回答した人は38.0%に上った。

「自身が勤める会社の福利厚生制度に関するアンケート」

【出典】サンケイリビング新聞社

 

興味深いのは、企業側を対象とした先のiCARE調査では、女性の健康支援に取り組む企業が6割を超えていたのに対し、働く人を対象としたこの調査では、制度の導入を実感している人が2割強にとどまる点だ。両調査は対象も時期も異なり単純には比較できないが、2つの調査結果からは、企業が制度を整えても、その存在が従業員にまで十分に伝わっていない可能性が見えてくる。

 

利用を阻むのは「見えない空気」

では、なぜ届かないのか。産業保健の現場からは、制度ではなく「空気」に原因を見る指摘がある。企業の健康経営と労働安全衛生を支援するさんぎょういは、利用を阻むのは法律やルールという「見える壁」ではなく、職場に漂う「見えない空気」だとの見方を示す。「子育てで大変だろうから重い仕事は任せまい」といった善意の配慮(アンコンシャスバイアス)が、かえってキャリアの選択肢を狭める。生理や不妊治療を口にしづらい心理的安全性の低さ、「人員不足で休めば同僚に迷惑がかかる」という意識も、制度を「絵に描いた餅」にしてしまう。さらに、学校教育における性教育の不足などを背景に、不調を健康課題と捉えにくい「リテラシーの低さ」があり、これが学習意欲の低さを生むという負のスパイラルも指摘している。

 

 

実際、前述のiCAREの調査では、企業が女性の健康支援に取り組む中で直面する課題として、「社員の巻き込み(56.4%)」や「経営層の理解(53.4%)」がトップ2に並び、関心の低さがうかがえる。

「働く女性の健康支援と健康経営の実態調査」

【出典】iCARE

 

課題を踏まえ動き出す、企業の「次の一手」

女性の健康支援が広がる中で見えてきた、こうした実態や課題を踏まえ、企業側も次の一手を打ち始めている。

一つは、データによる実態の可視化だ。健診やストレスチェック、サーベイ、ウェアラブルのデータを集約・分析する健康経営支援システムの市場は拡大基調にあり、「なんとなく」ではなく数値で課題をつかむ動きが広がっている。

 

もう一つは、従業員の健康支援を経営戦略に組み込む取り組みや、各社の実態に即した対策だ。例えばサッポロホールディングスでは、2023年から2026年までの人財戦略の中で、生産性向上や収益力強化、持続的成長の達成を、健康経営で解決したい経営課題と策定。婦人科健診の受診率向上をKPIに据えるほか、男性更年期やプレコンセプションケア、女性の飲酒リスクなど、健康支援の対象を広げている。

社員の9割が女性という下着メーカーのワコールは、女性の体に深く関わる事業との親和性を背景に、がん検診・更年期・PMSといった従業員の女性特有の健康課題に正面から取り組む。社員の6割がシフト制の店舗勤務であることから、事業所勤務の社員とは異なる健康課題の傾向がわかっており、それぞれの特徴に対応する形で、工夫をこらしながら施策を設計している(参照:日本の人事部 健康経営「サッポロホールディングスが「健“幸”経営」で目指す「健康自律」とエンゲージメント向上――粘り強く伝えることで健康風土を浸透」「ワコールに学ぶ女性の健康支援。内勤・外勤を問わず、すべての社員が健康に働くために」 )

女性の健康支援に向けた取り組みの対象が、当事者の女性のみならず、人事担当、管理職、男性社員、経営層へと広がっていることも、近年の特筆できる点だ。前出のさんぎょういは、女性特有の健康課題の研修を「管理職から始めると効果的」だと説く。職場の風土に影響力を持つ管理職の理解が進めば、性差を理解する土壌が整い、施策が機能しやすくなるからだ。生理や更年期、不妊治療が従業員のパフォーマンスや就業継続に与える影響を、人的資本経営、女性活躍、DE&I、離職防止の文脈とどう結ぶか。女性の健康は、組織全体の課題として再設計されはじめている。

 

フェムテック活用は課題の対応策に、国がまとめた「導入ガイダンス」

その方向性は、国の手引にも表れている。冒頭で触れたフェムテック導入ガイダンスは、フェムテックの活用をこうした課題への対応策の一つと位置付け、「課題の認識」「方針・施策検討」「製品・サービス選定」「組織内調整」「試験導入・評価」という5つのステップで導入の進め方を整理している。各ステップは一度きりではなく、前の段階に戻りながら繰り返すことが想定されており、「何から始めるか」に迷う企業の実務的な道しるべとなる。

その内容には、本章で見てきた論点がそのまま映り込んでいる。例えば、フェムテックありきにせず、人事制度や既存の福利厚生を含めて広く検討するよう促す姿勢や、対象を女性本人に限定せず、男性・管理職も巻き込むことを重視する考え方だ。経済産業省が進めてきたフェムテックの実証事業(2021〜25年度)では、フェムテック利用の前後でプレゼンティーズムが改善したとの結果も示されている。導入の手順と効果の両面が国の手引として示されたことは、女性向け健康経営の取り組みを、これまで以上に後押ししていくはずだ。

企業側に女性の健康支援の知見が蓄積されるにつれ、推進の仕方もニーズも多様化してきた。それに呼応する形で、提供されるサービスもまた多様化している。ここからは、編集部が整理した5つの類型を手がかりに、その広がりを見ていこう。

 

女性向け健康経営サービス14選

提供形態・導入目的でサービスを5類型

対象領域も提供形態も広がったことで、女性向け健康経営サービスの全体像は見渡しにくくなっている。ここまで見てきたように、昨今の働く女性の健康支援において重要なのは「何を導入するか」ではなく「自社の課題にどう組み合わせるか」だ。その判断の土台として、まず市場全体を整理しておきたい。

女性向け健康経営サービスは、導入目的や提供形態で見ると、輪郭がはっきりする。ここでは、「研修・リテラシー向上型」「相談・伴走支援型」「医療・受診連携型」「データ可視化・健康経営支援型」「直接ケア型」の5類型に整理した。

  • 類型A:研修・リテラシー向上型
  • 類型B:相談・伴走支援型
  • 類型C:医療・受診連携型
  • 類型D:データ可視化・健康経営支援型
  • 類型E:直接ケア型

ここからは、編集部が類型別に選定したサービスを順に紹介していく。選定にあたっては、女性向け健康経営との関連が明確で、法人導入を想定していること、医療監修や専門職連携、実証事業、導入事例など一定の信頼材料を持つことを基準とした。なお、多くのサービスは複数の類型を横断する性格を持つが、各社が主軸として打ち出す訴求軸に沿って振り分けた。

類型A:研修・リテラシー向上型

研修・リテラシー向上型のサービスは、女性特有の健康課題に関する基礎知識を社内に広げるサービス群。女性本人にとどまらず、管理職や男性社員、経営層を対象に含めるケースが増えている。社内理解を深めたい企業の入り口になりやすい。

■女性の健康支援にキャリア形成を組み込む(さんぎょうい)
産業医・産業保健サービスを本業とするさんぎょういが提供するのは、働く女性の健康とキャリアの支援プログラム。産業保健師とキャリアコンサルタントが組み、健康知識とキャリアプランニングの基礎研修、ライフステージ別・職級別のオーダーメイド研修、従業員個別のキャリア面談を一体で提供する。管理職や同僚も同じ知識を持つことで共通言語が生まれ、女性が働き続けやすい職場づくりにつなげている詳細

<こんな企業におすすめ>
・健康支援とキャリア形成を一体で扱いたい
・健康経営を人的資本経営につなげたい

 

■働く女性の健康を座学だけでなく体感で育てる(ティップネス)
全国に総合フィットネスクラブを展開するティップネスが法人向けに提供するプログラム。生理・妊娠・出産・更年期などライフステージごとの女性特有の健康課題を、座学セミナーに加え、婦人科系の不調対策や姿勢ケアの実技を交えて学べるのが特徴。マネジメント層向けに理解を促すコンテンツも用意する。座学やeラーニング寄りのサービスが目立つ中、「身体を動かす研修」の提供は、フィットネス企業ならでは詳細

<こんな企業におすすめ>
・知識提供だけでなく、体感を伴う学びの場をつくりたい
・管理職にも女性特有の不調やライフステージへの理解を広げたい

『働く女性のセルフケアプログラム』

【出典】ティップネス

 

■相談から診療連携まで、アプリ一つで完結する女性健康支援(ヘルスケアテクノロジーズ)
ソフトバンク子会社のヘルスケアテクノロジーズが、ヘルスケアアプリ「HELPO」をベースに展開する女性活躍推進支援サービス。生理・PMS、妊活・不妊、更年期、女性の病気の4テーマから選べるセミナーや健康医療チャット相談、提携医療機関のオンライン診療連携などをアプリ上で組み合わせる。男性社員も利用でき、相互理解の促進にも活用できる。健康相談やサプリ、フェムテックのアイテムなどを通じ、更年期症状の改善に関するデータも示している詳細

<こんな企業におすすめ>
・女性活躍推進を健康面から始めたい
・デジタル施策で相談や受診のハードルを下げたい

女性活躍推進を健康面から支援する「HELPO actio+」

【出典】ヘルスケアテクノロジーズ

 

類型B:相談・伴走支援型

相談・伴走支援型のサービスは、助産師、看護師、医師、カウンセラーなど専門職に相談できる仕組みを提供する。生理、妊娠、産後、更年期、メンタルヘルスといった、職場で言い出しにくい悩みを受け止め、知識提供から個別伴走へと踏み込む。

■妊娠から育児まで専門家にスマホで直接相談(Kids Public)
小児科医の橋本直也氏が2015年に設立したKids Publicが運営する、スマホから産婦人科医、小児科医、助産師に直接相談できる遠隔健康医療相談サービス。自治体や民間法人と契約し、住民サービスや福利厚生として提供している。LINEのビデオ通話・音声通話・チャットや専用フォームから送れば、24時間以内に専門家が回答する。妊娠希望段階から妊娠、出産、産後、育児まで、ライフステージを切れ目なくカバーする詳細

<こんな企業におすすめ>
・妊娠中の社員や育児中の家庭まで支援したい
・妊娠から育児まで切れ目なく相談できる窓口を設けたい

『産婦人科・小児科オンライン』

【出典】Kids Public

 

■助産師が専属で寄り添うライフステージ横断型支援(With Midwife)
生理、妊娠、産後、更年期、育児、メンタルヘルスとライフステージを横断した相談に対応する、With Midwifeの顧問助産師サービス。独自カリキュラムで育成した助産師を企業に導入する仕組みで、1企業につき3人以上の助産師が、専属で社員をオンラインと対面で支援する。中核を担うのは看護師・保健師・助産師の資格を併せ持つ「ウェルネスコーディネーター」で、従業員とその家族の心身のケアを通じて企業全体のパフォーマンス向上を狙う詳細

<こんな企業におすすめ>
・一つの女性の健康課題に閉じない総合的な支援をしたい
・女性の健康に詳しい専門家とつながりたい

「THE CARE」

【出典】WithMidwife

 

■法令義務の産業保健を月額3万円から支える(エス・エム・エス)
医療・介護領域の人材サービスを軸とするエス・エム・エスが提供する、訪問とリモートを組み合わせた産業保健支援サービス。月額3万円から産業医選任やストレスチェック、衛生委員会の運営など、法令義務となる産業保健業務をパッケージ化した。産業医と産業看護職の二人体制で、担当者の負担軽減と手厚いメンタルケアを両立する。女性特化ではないが、産業看護職にオンラインで気軽に相談できる導線は、生理や更年期など体調変化を抱える女性社員の受け皿にもなる詳細

<こんな企業におすすめ>
・低コストで法令遵守と従業員ケアを両立したい
・女性従業員のメンタルケアも重視したい

企業の健康管理業務サポート「リモート産業保健」

【出典】エス・エム・エス

 

類型C:医療・受診連携型

医療・受診連携型のサービスは、オンライン診療、婦人科受診支援、検査、処方などにつなげる。月経困難症、更年期症状、不妊治療、婦人科疾患との親和性が高い。「忙しくて婦人科に行けない」「不調を放置してしまう」という実態に対し、通院ハードルを下げること自体を価値とする。

■更年期支援を研修で終わらせず診療・処方までつなぐ(My Fit)
更年期に特化したオンライン診療プラットフォーム。更年期を熟知した医師との15分間の対話を大切にした診療を、スマホ一つで受けられる。LINEから予約・診療でき、平日・土日を問わず毎日午後10時まで受け付ける。企業での活用も進み、2024年には丸井グループと実証を開始した。ホットフラッシュや不眠、気分の落ち込みなど症状は多岐にわたり、対処の難しさは就業継続の課題となっている。こうした課題も含め、更年期支援を研修や相談で終わらせず、診療・処方まで一貫して対応する詳細

<こんな企業におすすめ>
・更年期離職に正面から対策を講じたい
・研修や相談で終わらせず、診療・処方まで踏み込みたい

更年期専門診療プラットフォーム『MYLILY(マイリリー)』

【出典】My Fit

 

■妊活・不妊の悩みに多職種の専門家ネットワークで応える(NPO法人フォレシア)
プレコンセプションケアと不妊治療の両立支援を軸とするNPO法人フォレシアの法人向けプログラム。研修や個別相談、検査・医療機関連携などを組み合わせ、従業員の健康管理とライフプラン支援を行う。自治体・産婦人科医と連携したプレコン健診の実装ノウハウも持つ。生殖医療専門医や産婦人科医、公認心理師など多様な専門家ネットワークで、不妊や生理、更年期など幅広い相談を受け止める。妊活や不妊治療は休暇制度に偏りがちだが、啓発と相談、医療連携まで踏み込んでいる点も特徴詳細

<こんな企業におすすめ>
・不妊治療と仕事の両立を制度化したい
・職域にプレコンセプションケアを実装したい

 

■心の不調対策を軸に、働く人の悩みを幅広く受け止める(Smart相談室)
登録企業800社を超えるSmart相談室は、心の不調対策を中心に、医師にも相談できる法人向けオンライン対人支援プラットフォーム。カウンセリングや医師相談、法令対応のストレスチェック、ハラスメント窓口、コーチングなど幅広い機能を一つに統合し、200人以上の専門家が在籍する。生理・PMS、妊娠、産後、更年期に伴うメンタル不調や、育児・キャリアと健康の両立といった悩みにも対応。不調になる前の「モヤモヤ」を早期に受け止める(詳細)。

<こんな企業におすすめ>
・女性特有のメンタル課題への対応を強化したい
・女性活躍を心理面から下支えしたい

法人向け社外相談窓口サービス「Smart相談室」

【出典】Smart相談室

 

■美容から生殖医療まで法人負担なしで使える福利厚生(SBCメディカルグループ)
湘南美容クリニックをはじめ国内外のクリニックネットワークを持つSBCメディカルグループホールディングスが展開する法人向け福利厚生プログラム。美容医療や歯科治療、生殖医療サポート(卵子凍結・不妊治療)などを、グループの医療リソースを生かして提供する。VIPコンシェルジュがLINEで施術相談や予約代行に対応し、導入から運用まで法人側の費用負担が発生しない。不妊治療や卵子凍結を福利厚生に組み込む動きは米国で広がり、日本でも大手企業を中心に導入が増えつつある詳細

<こんな企業におすすめ>
・生殖医療やウェルビーイング領域まで福利厚生の射程を広げたい
・ライフプランに関わる幅広い選択肢を従業員に示したい

法人向け福利厚生プログラム「SBC Wellness」

【出典】SBC Medical Group Holdings Inc.

 

類型D:データ可視化・健康経営支援型

データ可視化・健康経営支援型のサービスは、従業員の健康課題をサーベイ、アプリ、ウェアラブルデータで把握し、施策の効果測定や人的資本経営への活用を支援する。プレゼンティーイズム、離職、女性管理職育成といった経営指標と接続するサービスが増えている。

■ウェアラブルと生成AIで心身の状態を可視化する(NTTPC)
ウェアラブルと生成AIで健康経営を支援するNTTPCコミュニケーションズが提供。リング型やリストバンド型のセンサで収集したバイタルデータをもとに、組織と個人の心的状態を可視化し、最適な解決策を提示する。女性特化ではないが、生理や更年期に伴う体調変化やストレスは、ウェアラブルが捉える睡眠や自律神経の指標と関係が深く、こうした変化を把握する手がかりにもなりうる。専門家の知見を学習した生成AIが、管理者向けチャットボットや従業員向けアプリで警告や啓発アドバイスを送る点も特徴詳細

<こんな企業におすすめ>
・プレゼンティーイズムや離職を健康データと結びつけて捉えたい
・ウェアラブルとAIで先端的な健康経営に取り組みたい

最新の生成AI活用で健康経営の実現に貢献する「健康経営アドバイザーAI」

【出典】NTTPCコミュニケーションズ

 

■更年期のセルフケアを、AIと医学的根拠で支援する(YStory)
京都大学との共同研究を進めるYStoryが提供する、35歳以上の女性の更年期に特化したセルフケアアプリの企業版。日々の症状や体調、健康維持のアクションを記録するだけで、AIがパーソナライズしたヘルスケアプランを提案する。症状記録やインサイト、AI相談カウンセラー、教育コンテンツなどを統合する。3万人のユーザーデータをアルゴリズムに変換するなど、医学的根拠に基づくアカデミア連携を強みとする。組織側でも症状パターンや健康状態のデータを活用できる詳細

<こんな企業におすすめ>
・更年期世代の女性管理職育成や離職防止と接続したい
・医学的根拠に基づく更年期セルフケアを社員に届けたい

企業・健康保険組合向け法人サービス「JoyHer企業版」

【出典】YStory

 

類型E:直接ケア型

直接ケア型のサービスは、医療や相談に接続する前段階で、日常的な不調に対するセルフケアや職場内ケアの機会を提供する類型と位置付けられる。「何か始めたい」企業の入り口になりやすく、従業員からの受容性も高い。

■整形外科向けメーカーの知見を生かした職場の腰痛対策(日本シグマックス)
整形外科向けのサポーターやリハビリ関連製品を手がける日本シグマックスが、2023年4月に企業向けへ発売した腰痛対策サービス。同社の腰専門スタジオ「CORETRIM STATION」のプログラムを、医学専門家の監修のもと職場に取り入れられる。腰痛は「4日以上の休業を要する職業疾病」の約6割を占める労働災害で、職場全体で取り組むべき課題となっている。例えば腰痛を引き起こしやすいのは、女性比率が高い介護の現場。腰痛対策ニーズの強い業種の需要を捉える、特化型サービスだ詳細

<こんな企業におすすめ>
・製造業や物流、介護など、腰への負担が大きい
・デスクワーク中心で慢性的な腰の不調を抱える社員を支援したい

医学専門家が監修したコンディショニングプログラム

【出典】日本シグマックス

 

■オフィスの椅子で15分、足のサインから不調に気づく体験型の健康支援(ワンドマユ)
婦人科系専門の足つぼメソッドを開発したワンドマユの、オフィスで足つぼを体験できる法人向けサービス。会議室の椅子に座り、着衣のまま15分ほどで受けられる手軽さが魅力。施術用ベッドなどの設備もいらず、力加減を調整できるため初心者でも気軽に受けられる。足の色や温度、硬さといったサインから体の傾向を読み取り、数値には表れない不調の兆しを、自分の目と手で実感できる。「言われてやる」健康支援から一歩進み、社員が自ら動くきっかけをつくる詳細

<こんな企業におすすめ>
・服を着たまま・短時間・設備不要で始められる健康施策を探している
・数値だけでなく、社員が自分の体の変化に気づく機会をつくりたい

 

■独自調査に基づく更年期セミナーと置き型の養生スープ(クラシエ)
漢方や食品を手がけるクラシエの大人女性向けサブスクサービス「Fun to Me」が、2025年12月に始めた健康経営支援サービス。「更年期セミナー」と、オフィスに設置する養生をコンセプトにしたフリーズドライスープ「マイメンテ養生スープ」を組み合わせる。2022年から年4回(冬、春、梅雨、夏)、30〜59歳の女性に更年期の不調を尋ねる調査を重ね、計1万4千サンプル以上を蓄積。このデータを基にセミナーを構成し、試食やディスカッションも交える。「食」を起点に職場で手軽に体内をケアする機会を提供する詳細

<こんな企業におすすめ>
・福利厚生に「食」の要素を取り入れたい
・更年期世代の女性社員の不調に向き合いたい

おとな女性の養生食「Fun to Me」 企業向け新サービス「OFFICE Fun to Me」

【出典】クラシエ

 

女性の健康支援は「個人の不調への配慮」から「経営テーマ」へ

女性の健康支援は、個人の不調への配慮にとどまらず、組織の生産性、離職防止、女性活躍を左右する経営テーマへと位置付けを変えつつある。研修、相談、医療連携、データ活用、直接ケアを単体で導入するだけでなく、自社の課題に合わせてどう組み合わせるかが問われる段階に入った。今後は、医療連携の質、プライバシーへの配慮、効果測定、人的資本経営との接続が、サービス選定時の比較軸として重みを増しそうだ。企業に求められるのは、流行のサービスを選ぶことではなく、自社の従業員に必要な支援を設計する力だ。

 

女性ヘルスケア白書2026 市場動向予測レポート

2026年度の女性ヘルスケア市場を予測する「女性ヘルスケア白書2026年度版  市場動向予測」を発行しました。これまでにBtoC企業、BtoB企業、自治体、医療機関、マスメディア、教育機関など、さまざまな業種の方に広くご活用いただいている、恒例の人気レポートです。新規事業の企画・開発、マーケティング設計、販売戦略における意思決定にご活用ください。レポート詳細・お申し込みはこちら

女性ヘルスケア白書2026 市場動向予測レポート(PC)

 

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