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育毛サプリメントは少数派、女性の薄毛対策事情と商品事例

女性向け育毛・発毛関連は、育毛剤やシャンプーなどヘアケア製品が一定の市場を形成している一方で、関連サプリメントもネット通販を中心に数多く発売されている。背景には女性の多くが育毛や発毛に悩んでいることがあり、ヘアケア製品だけでなく、体の中からもサポートしたいとのニーズがある。ヘアケア製品ほどの認知度には至っていない育毛・発毛関連サプリメントだが、関連市場が伸びてきていることを考慮すると今後、拡大する可能性は大きい。

女性にも高まる育毛ニーズ、薄毛対策にまつわる調査結果

髪の毛に関する悩み、最多は「抜け毛が多い」

薄毛は男性に多い悩みと受け止められてきたが、実は女性にも多い。医療法人社団「吉医会」が2019年1月に40~50代女性を対象に行った調査によると、女性の6割が髪の毛について悩みがあると回答している。悩みの内容は以下の通りで、「抜け毛が多い」がトップ。薄毛が原因でおしゃれや髪のセットを楽しめない女性にとって、薄毛はため息の出る悩みだ。

女性の薄毛悩み

出展:医療法人社団吉医会 四谷ローズクリニック

  • <髪の毛の悩み>
    1位:抜け毛が多い(22.1%)
    2位:全体的なボリュームダウン(16.8%)
    3位:傷み(12.9%)
    4位:地肌が透ける(11.6%)
    5位:髪の毛が細くなったと感じることがある(10.1%)
    6位:ヘアアレンジがしにくい髪質(7.6%)
    7位:その他(18.9%)

 

薄毛対策の方法、“育毛サプリメント派”は少数

同じ調査では、薄毛対策として行っていることについても聞いている。対策内容のランキングは以下の通りで、トップは育毛剤。育毛剤や頭皮マッサージ、シャンプー・リンスによる対策がメジャーである一方、サプリメントで対策する女性は3.7%と、少数派。

サプリメントで対策をする人が少ない理由は、おそらく“サプリメントで育毛”という考えが今のところは一般的ではないことが原因かもしれない。育毛対策としてのサプリメント市場はまだ十分に形成されていないと言える。また、飲むサプリメントは「副作用が心配」といったネガティブなイメージを持たれている可能性もある。

女性の薄毛悩み

出展:医療法人社団吉医会 四谷ローズクリニック

  • <薄毛対策>
    1位:育毛剤(33.2%)
    2位:マッサージ(22.1%)
    3位:育毛効果のあるシャンプー・リンス(18.0%)
    4位:洗髪方法を変える(12.4%)
    5位:バランスのとれた食事をとる(5.5%)
    6位:サプリメント(3.7%)
    7位:その他(5.1%)

 

薄毛対策にかける金額が高いのは中高年層

薄毛の意識調査では、“(薄毛に対する)不安の強さ”と“実際に対策にかける金額”は比例しないことが分かっている。リクルートライフスタイルが行った調査では、薄毛に不安を感じている女性は若い人に多いが、実際に対策にお金をかけているのは、薄毛を実感している中高年層に多かった。

将来への薄毛への不安を聞いたところ「とても不安」としたのは、50代女性が63.3%だったが、20代女性では65.0%と若い女性の方が将来への不安感は強かった。一方、実際に薄毛対策にかけている金額は、20代女性が2,336円であるのに対して、50代女性は2,862円で中高年の方が高かった。この不安感と投じる金額のギャップは、実際に問題に直面しているかどうかの緊急性にあるといえそうだ。緊急性が高いほど、お金をかけても解決したいという意識が働くのだろう。

 

市販の女性向け育毛サプリメント、商品事例・栄養成分・口コミ

利用度がまだ低い育毛サプリメントだが、実際には多くの商品が登場している。具体的な成分や商品は以下のようなものがある。

 

育毛サプリメントに含まれる代表的な成分

「髪の毛の素を作る・抜け毛予防の効果を期待できる」亜鉛、ケラチン加水分解物、イソフラボン、カプサイシン、養素などが、育毛サプリメントに含まれる代表的な成分。

 

事例:ボリュームトップ(DHC)

DHCの育毛サプリ「ボリュームトップ」は、“フサフサ・黒々”をサポート。じっくり長期に栄養補給をすることが重要というコンセプトで、14種の幅広い成分を配合。

<成分>
ジャガイモ末、菊芋末、女貞子エキス末、カンレンソウエキス末、ナツシロギク末、メカブ末、高麗人参エキス末、タモギタケエキス末、コンブ末、カキエキス末、クコエキス末、パントテン酸、亜鉛

<口コミの傾向>
分け目の透け感が改善したとの感想や髪が太くなったとの感想がレビューに寄せられている。一方、低評価の声としては「効果を感じられない」の他、あいまいな表記に関する不満も。

事例:ヘアリプロHAサプリメントEX(アデランス)

アデランスとタカラバイオが共同開発したサプリメント「ヘアリプロHAサプリメントEX」。栄養補給をし健康体であることが、髪が成長しやすい頭皮環境に導くという考えのもと、関連シャンプーや育毛剤で頭皮をマッサージすることに加え、サプリメントで体の中から成分を補給するという併用が効果的としてすすめている。

<成分>
食用植物油脂、フコイダン含有昆布抽出物、ボタンボウフウ粉末、DHA・EPA含有精製魚油、パイナップル果実抽出物、マカエキス末、明日葉粉末、ノコギリヤシ果実エキス、ドクダミエキス、燕の巣加工品/ゼラチン、グリセリン、グリセリン脂肪酸エステル、カラメル色素、ヘマトコッカス藻色素

<口コミの傾向>
口コミの数は少ないが、飲みやすく続けやすいという意見が見受けられる。価格に関しては、「低価格帯ではないものの専門店に通うよりはコストが安いのでは?」と評価する意見も。続けることが重要との意識もあり、改善度は長期的な結果で見ようとする声もある。

 

事例:黒ツヤソフト

2,500年前から伝わる伝統の和漢素材、アキョウを主原料としたサプリの製造・販売をする健康ビジネスインフォ(東京・港)が女性向けに販売する人気サプリ「黒ツヤソフト」は、発売から12年のロングセラー。商品紹介ページのコピー「白髪は年齢のせいじゃない!」が、白髪に落胆する女性たちに希望・期待・安堵感を持たせる。

<成分>
植物エキス(南燭葉、桑の実、カンレンソウ、ジョテイシ、オランダビユ種子、コノテガシワ葉、コウギ葉、ハスの実、黒ゴマ、ハルコガネバナ、サンザシ、ミカンの皮、ナルコユリ、ナツメ、クチナシ、ケイヒ、クコの実、ガラエ)、冬虫夏草菌糸体末、ゼラチン、海藻カルシウム、アキョウ、ジョテイシエキス、ケラチン加水分解物、大豆イソフラボン、酵母(銅含有)、黒胡椒抽出物、フェルラ酸、レシチン、L-シスチン、ピロリン酸第二鉄、ビタミンE、ビオチン(原料の一部にゼラチン、大豆を含む)

<口コミの傾向>
髪の毛のボリュームやツヤに効果を感じる意見があるほか、顔・体の肌の良い変化や、白髪対策として効果を得ている意見が見られる。1カ月経っても特に変化は感じられなかったとする声もあり、効果やその感じ方には個人差が見られるが、主要成分が伝統の和漢素材である点は体に優しいイメージがあり、安心して続けられる要素になっているようだ。

 

髪の毛の効果以外への評価

通販では様々な女性向けの育毛サプリが販売されている。髪のハリに必要とされる亜鉛のほか、女性らしさに必要といわれる大豆イソフラボン、あるいは血管のめぐりに働くイチョウ葉などを含有するサプリメントが目立つ。

レビューでは、髪のハリなどへの効果はすぐには感じられないとの意見もあるものの、肌など髪の毛以外の部位への効果も感じられるため続けるという声が多く見られた。育毛サプリ本来の目的である髪の毛とは別の部位への効果を評価し継続購入しているのは、興味深い。

 

女性の増毛・発毛市場は拡大

育毛サプリメントの動向を見てきたが、必ずしも市場は顕在化していない状況もうかがえる。しかしながら、女性の増毛・発毛市場自体は拡大している。

アデランスでは女性向けサービスの販売が好調だ。同社の2017年新規販売契約件数は、前年と比較して約190%の増加だという。こうした傾向を受け、同社では女性向けの商品開発、投入も活発だ。さらに、矢野経済研究所の調べによると、2018年の発毛・育毛剤市場は堅調に推移している。OTC医薬品では、大型商品の「リアップ」の特許が切れ、後発品が続々発売され市場は活況を呈している。シャンプーなどのヘアケア製品でも、ボタニカルなどの自然派を打ち出し、女性層の取り込みに成功している製品が目立つ。

これからの育毛サプリメント市場で重要なのは、こうした市場自体の盛り上がりを受け止め、育毛ニーズをサプリメント利用に取り込んでいくことだろう。育毛関連市場では単価の低くない製品・サービスも受け入れられていることから、育毛サプリメント市場が成長する可能性は大きいといえる。

 

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