ヘルスケア業界の中長期ビッグトレンドはAIとDX、健康・医療の科学技術の潮流と注目動向
国の科学技術イノベーション政策に関する調査・分析・提言を行う研究開発戦略センター(CRDS)が、健康・医療分野のトランスフォーメーションに関する動向をまとめた調査報告書「健康・医療トランスフォーメーション科学技術・イノベーションの潮流」を公開した(2023年8月)。
同センターは、1980年代のバイオ医薬品や90年代のゲノミクスといった大きな潮流が30年をかけて一大市場を築いたのと同様に、2015年以降に存在感を強めてきたAI・DXも今後の中長期のビッグトレンドになっていくと見ている。一方で、日本が世界に遅れをとっていることを指摘しており、日本が今後どのように世界と競合していくべきかを、5つの視点で考察している(報告書内の「4.日本への示唆」)。
また、年成長率20%近くで成長するデジタルヘルスは2030年代には医薬品市場に迫るとの予測が各所から出ていることを踏まえ、今後の社会・市民、健康・医療、研究開発のあり方を大きく変えていくで あろう「健康・医療トランスフォーメーション」の俯瞰図も作成した(以下図)。
以下は、調査報告書の目次。
- 背景 健康・医療とデジタル技術を取り巻く状況
1-1)総論(社会・経済、科学的背景)
1-2)デジタルトランスフォーメーション
1-3)欧米の政策動向
1-4)スタートアップのマクロな動向 - 科学技術の潮流と注目動向
2-1)新しい診療形態/データと洞察/インフラストラクチャーと運用
2-2)検査・診断
2-3)革新的な治療法 - イノベーションシステムの潮流
3-1)創薬
3-2)医療機器
3-3)デジタルヘルス - 日本への示唆
4-1)医療・ヘルスケアデータのエコシステム
4-2)スタートアップと無形資産の評価
4-3)トランスフォーマティブな基盤技術
4-4)医療削減に資する研究開発
4-5)AI/デジタルと規制、倫理
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