医学会発の「指針」が健康行動促進の鍵に、「指針がヘルスケアサービスを利用するきっかけになる」8割
アプリやウェアラブルデバイスを用いたデジタルヘルスケアサービスは、現時点では一般に広く普及しているとは言い難いが、医学会が作成・公開しているヘルスケアサービスに関する「指針」が、生活者のサービス利用を大きく後押しする可能性があることが、AMEDによる調査で示された。今後、指針の認知が進めば、デジタルヘルスケアサービスの本格的な広がりが期待できそうだ(AMED・日経BP総合研究所「令和6年度 ヘルスケアサービス社会実装支援事業 生活者対象調査結果」2025.3)。
目次
調査結果
デジタルヘルスケアサービスの現利用者は1割未満
調査は今年1月、20〜60代の男女2,000人を対象に実施。デジタル技術を活用したヘルスケアサービスの利用状況・利用意向を聞いたところ、調査時点で利用している人は9.4%と1割未満で、「利用していないが、利用を検討中」は7.1%、「まだ利用の検討はしていないが、興味はある」は25.7%だった。現利用者も含めると、今後の利用意向がある層は約4割という結果になった。
「指針がヘルスケアサービスを利用するきっかけになる」8割
続いて、「利用している」「検討中」「興味がある」と回答した人に「『指針』がヘルスケアサービスを利用するきっかけになると思うか?」と聞いたところ、全体で約8割が「そう思う」「どちらかと言えばそう思う」と回答した。中でも「検討中」の人の回答割合が高く、指針が健康行動やサービス利用を促進する鍵となる可能性が示唆された。
「指針がヘルスケアサービス選ぶ際に参考になる」8割
「指針がヘルスケアサービスを選ぶ際に参考になると思うか?」と聞いた質問でも回答割合は高く、全体で約8割が「そう思う」「どちらかと言えばそう思う」と回答した。
医学会作成の「指針」とは?
医学会発の「指針」とは、各専門の医学会がまとめたヘルスケアサービスに関するガイドラインのことで、ヘルスケア課題の介入方法について専門医らが、世界各国で実施された研究結果をもとにエビデンスをまとめ、ヘルスケアサービスの推奨度合いを示している。エビデンスに基づいたヘルスケアサービスの社会実装を促進するためAMEDが進めているもので、今年に入ってから、「メンタルヘルス」「働く女性」、「サルコペニア・フレイル」などの領域で指針を作成・公開している。
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