女性の薄毛市場は2,056億円、ポテンシャルは「薄毛対策」より「予防対策」
女性の薄毛市場では、すでに薄毛を感じている人の「薄毛対策」よりも、今後の薄毛を気にする「予防対策」の方に、より大きなポテンシャルがあるようだ。ホットペッパービューティーアカデミーが、市場調査の結果を今月16日に発表した。
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薄毛の認識は「女性<男性」、薄毛の不安は「男性<女性」
調査は、20〜60代の女性24,938人、男性25,062人に実施。女性で薄毛を認識している人は1割未満程度で、全体の7.4%。「薄毛でない」と回答した女性が圧倒的に多く92.6%だった。だが、対策をしているのは薄毛を認識していない女性の方が多く、16.6%。一方で薄毛を認識している女性で対策をしているのは4.8%だった。
薄毛対策・予防市場規模、女性2,056億円・男性3,080億円
前述の結果の通り薄毛市場は、今現在薄毛を感じている人だけでなく、薄毛ではないものの将来に不安を感じている人による予防目的の利用によってもけん引されており、同社は市場規模は約5,137億円に達すると推計。内訳は、薄毛対策市場(以下図の「薄毛である人の対策」)が女性636億円、男性1,822億円で、合計で約2,459億円。予防対策市場(以下図の「薄毛でない人の予防」)は、女性1,420億円、男性1,258億円で、合計約2,678億円。薄毛対策は女性市場よりも男性市場の方が大きいが、予防対策は女性が大きい。
薄毛が気になる部位、女性は「分け目」・男性は「頭頂部」
生活者の薄毛意識について、もう少し深堀りしていこう。薄毛が気になる部位を聞いたところ、女性のトップは「分け目」、男性のトップは「頭頂部」で、顕著な性差が見られた。どちらも6割超え。男女ともに4位は「全体的に」だが、男性16.9%に対し女性は30.6%で、髪全体のボリュームを気にしているのは女性に多いことも分かった。
薄毛対策にいくらかける?何をしている?
薄毛対策や、育毛促進・髪のボリュームアップ対策にかける1ヶ月あたりの平均金額は、男性の方が高く4,168円、女性は3,472円だった。女性は過去調査と比べ1,000円近く上昇しており、2022年は2,542円、2023年は2,792円、昨年は2,550円。物価高の中でも女性の対策費は上がっており、これについて同社は「現在の悩みだけでなく将来への不安に応える市場として、今後の拡大が期待される」と見ている。
具体的な対策方法は以下。同社は、「育毛エッセンスや薄毛対策用シャンプーなど、普段の生活に取り入れやすい対策が日常習慣として定着してきたことがうかがえる。また、薄毛対策が美容やエイジングケアの一部として位置付けられているとも考えられる」とコメントしている。
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