【男女の違いvol.15】生活習慣病のリスクを高める量を飲酒しているのはどの年代?
適度な飲酒は心をリラックスさせプラスに作用するが、過度な飲酒は高血圧、脳出血、がんなど様々な病気のリスクを高める。とはわかっていても、付き合いや、仕事・日々の忙しさからストレスで飲酒量が増えてしまう人は多い。では、生活習慣病のリスクを高めるほどの量を飲酒する人が多いのは特に何歳代の人たちだろう?平成28年 国民健康栄養調査(厚生労働省)の調査結果から、特に飲酒に気を付けたい年齢を男女別に見てみよう。
目次
「飲酒の習慣あり」が多いのは現役世代40〜50代
男女別・年齢階級別に見る飲酒習慣の状況は次の通り。「飲酒習慣あり」の割合は、男性が40〜60代で多く、女性は40〜50代で多い。
40〜50代は人生の中でも様々な問題にぶつかり悩む時期だ。仕事では責任ある仕事が任されるようになり、家庭では子どもの進路問題や親の健康問題(病気、介護、親の死など)と直面する。自身の健康問題が悪化したり老後の計画にも悩む時期だ。加えて女性は、40代中盤からやってくる更年期症状と戦わなくてはならない。向き合わなくてはならない・決断しなくてはならない問題が特に山積みの40〜50代にとって、飲酒はストレスを発散できるとして習慣化する人が多いのかもしれない。
一方、70代になると男女ともに飲酒の習慣がある人の割合がぐんと下がる。健康意識が高まることで飲酒を控えるようになるのかもしれない。
飲酒量に注意が必要、男性50代、女性40代
次に、生活習慣病のリスクを高めるほどの量を飲酒している人の割合を見てみよう。その割合が最も高いのは男性は50代、女性は40代だ。(平成28年度国民健康栄養調査,第3部 生活習慣調査の結果,第47表「生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者の割合-年齢階級別,人数,割合-全国補正値,総数・男性・女性,20 歳以上」)
男性:生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している人の割合
- 50代(22.7%)
- 40代(20.3%)
- 30代(16.8%)
- 60代(16.2%)
- 20代( 6.7%)
- 70代( 6.0%)
女性:生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している人の割合
- 40代(16.4%)
- 50代(12.9%)
- 30代(10.1%)
- 60代( 9.9%)
- 20代( 7.3%)
- 70代( 2.1%)
飲酒量が増える理由までは調査されていないが、飲酒の習慣が特にある40〜60代の中でも、特にストレスを抱えやすいのがこの年代(男性50代、女性40代)なのかもしれない。もちろん、飲酒量の多い・少ないは、外食の回数や付き合いで飲む機会の数も関係しているが、いずれであっても、健康リスクのある飲み方をしている人が多いこの年齢へは、飲みすぎないように特に注意喚起が必要だ。
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