「子どもの食生活に対する悩み・工夫」から見る、企業が子育て中ママに伝えるべきこと
子を持つ親は、子どもの健康管理、栄養バランス、教育、安全確保などあらゆることを常に考えながら子育てに取り組んでいるが、その中で特に母親たちが悩み迷うのは、子どもの食事管理。では、具体的にどのようなことに悩んでいるのだろうか?調査結果からは、子育て中ママのニーズとともにママたちの課題が見えてくる。
子どもの食事・食生活に対する悩み
コツコツ骨ラボが行った「子どもの骨の健康と食生活に関する意識調査」で、25歳~49歳の子育て中の母親に「子どもの食事・食生活に対する悩み」を聞いたところ次のような結果となった。メニュー、栄養バランス、自身の栄養知識に悩む人が多いことが読み取れる。
- 夏休みなど、学校が休みの時の昼食はメニューに苦労する(33.1%)
- 子どもの成長に適切な食事や栄養を理解できている自信がない(26.6%)
- 栄養バランスを考えた食事を作ることに苦労する(25.1%)
- おやつや間食はスナック菓子やファストフードが多い(19.0%)
- 好き嫌いが多い(18.5%)
- 炭酸飲料やジュースを飲みすぎる(9.4%)
- 食べる量が多すぎて肥満が心配(9.0%)
- 食事の量が少ない(8.5%)
- 朝食を食べる時間がない(6.4%)
- 毎日の食事が不規則になりがち(4.7%)
- 平日の夕食が孤食になりがち(3.0%)
- 自分自身の時間がなく、外食などが多い(2.6%)
- ダイエットをしているので、栄養が偏っている(1.0%)
子どもの食事や食生活に関する工夫
次に「子どもの食事や食生活に関する工夫」を聞いたところ、次のような結果に。
- 規則正しい食事を心がけている(38.1%)
- 朝食には時間がなくても食べられるものを用意している(30.0%)
- 炭酸飲料や甘いジュースなどは控えさせ、お茶やお水などを飲ませるようにしている(28.9%)
- 子どもの好き嫌いがなくなるよう、メニューや料理で工夫している(23.7%)
- 食事は量だけでなく、質にも気をつけている(21.9%)
- 子どもの成長に必要な栄養バランスのとれた食事を手づくりしている(20.1%)
- 夕食は子どもの帰宅時間に合わせている(15.2%)
- 食べない食材の栄養を、他の食材で補給し栄養の偏りを減らしている(9.4%)
- おやつや間食などもできるだけ手づくりしている(5.0%)
- 週末には数日分のおかずを極力作り置きしている(4.6%)
- 少しでも手作り料理を食べさせるため、食材セットなどを活用している(4.0%)
- 食事で補えない栄養はサプリメントで補えるよう心がけている(3.4%)
- 食事で補えない栄養はおやつで補えるように心がけている(2.9%)
- 食事のバリエーションを増やすために、家事代行サービスを活用し、おかずの作り置きをお願いしている(1.2%)
母親たちの栄養リテラシーを高めよう
母親たちは子どもの食事管理にさまざまな工夫を取り入れているようだが、上記の質問で「子どもの成長に適切な食事や栄養を理解できている自信がない」と回答している人が多いことからも感じるように、そもそも、子どもの栄養状態や成長に合わせた正しい食事管理ができているかどうかは微妙なところだ。正しい栄養知識がなく、さらには子どもの栄養状態を把握できていなければ、「きちんと栄養管理をしているつもりでできていない」ことになりかねない。母親たちの子育て中のお助けアイテムとして、準備が簡単なシリアルやおやつ、食材セット、子ども用サプリメントなどが人気を集めているが、それ以前に、母親たちの栄養リテラシーを高める必要がある。企業は自社商品の情報発信にとどまることなく、子どもの栄養全般の知識を提供するべきだろう。母親たちの「子どもの栄養に関する正しい知識を知りたい」ニーズは高いはずだ。
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