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「未婚は自らの選択」「結婚=出産ではない」、変化する女性の結婚・出産観を調査(15〜39歳)

かつては、独身女性を”売れ残り”と揶揄したり陰鬱で哀れな人生の象徴として描く風潮があったが、近年は、そんな社会の空気が徐々に変化。価値観やライフスタイルの多様化が進んだことで、結婚しないことや出産しないことを”自己決定”として前向きに捉える意識が広がっている。周囲にどう見られるか、よりも、自分がどう生きたいか。大切にしたいのは「他人軸」よりも「自分軸」。そんな未婚女性たちの意識を、博報堂の研究プロジェクト、キャリジョ研プラスが明らかにした。

未婚女性の2割が「結婚したくない」、3.5割が「出産したくない」

調査は昨年末に、15〜39歳の未婚女性300人に実施。「結婚・出産をしたいと思うか?」と聞いたところ、「結婚はしたくない」と回答したのは全体で20.2%。「出産はしたくない」は35.4%だった。年代が高い方が「したくない」の回答は多く、「結婚はしたくない」は20代が17.8%に対し30代は27.8%、「出産はしたくない」は20代は27.8%に対し30代は45.5%だった。

「未婚女性のライフイベントに対する意識・価値観」調査

【出典】博報堂

 

結婚に対する考え方

結婚は「いつまで」より「誰と」

続いて、結婚について当てはまる考えを聞いたところ、66.6%が「いつまでに結婚したいなどはないが、今後良い人がいたら結婚したい」と回答した。年齢にタイムリミットを設けて結婚を決めるのではなく、自身のタイミングで決めたいとする傾向がうかがえた。

「未婚女性のライフイベントに対する意識・価値観」調査

【出典】博報堂

 

未婚は前向きな選択、「一人は気楽」「ペースを乱されたくない」7割

「結婚できない」のではなく「自らの意志で結婚をしない」。そんな”選択的未婚”の意識を如実に表しているのが、次の結果。未婚女性としてあてはまる気持ちを聞いたところ、トップ3は「一人で生きる気楽さを感じる」「自分の暮らしのペースを乱されたくない」「一人でも余暇は楽しめる」で7割に上った。

「未婚女性のライフイベントに対する意識・価値観」調査

【出典】博報堂

 

一方で、「一人で生きていくための金銭的な備えが必要だと思い、プレッシャーを感じる」「友人たちが家庭を持つようになると、少しずつ距離ができてしまう寂しさを感じる」という回答も6割に。未婚ならではの不安や感情も垣間見えた。

 

結婚しても自分軸を大切にしたい

未婚女性の半数以上は、一生涯を未婚でいることを固く決意しているわけではない。では、もし結婚することになったら、どんなニーズや不安があるのだろうか?「結婚についてあてはまる気持ち」を聞いたところ、「結婚しても、自分時間を楽しみたい」「結婚しても、一人でも生きていける経済状況でありたい」が8割に上った。未婚であっても結婚したとしても、自分軸を大切にしたり自立していたい、と考える傾向が強いことがわかった。

「未婚女性のライフイベントに対する意識・価値観」調査

【出典】博報堂

 

出産に対する考え方

「結婚=出産」ではない、8割

続いて出産に対する価値観を尋ねたところ、「結婚している=妊娠出産するとは限らない、産むかどうかは自分で決めたい」が約8割を占めた。自分の身体に関する決定は自分でできる権利だとする「リプロダクティブ・ライツ」が見てとれる結果に。自身のライフプランは、社会や周囲が決めるのではなく、自分の意志や価値観に基づいて決めたい、とする女性たちの意識が浮かび上がった。

「未婚女性のライフイベントに対する意識・価値観」調査

【出典】博報堂

 

 

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