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子宮内から歯周病菌 内膜症患者で高率検出、着床不全との関連を示唆 山梨大など 

山梨大学の小野洋輔臨床助教らの研究グループは、子宮内膜症を合併した反復着床不全では、歯周病菌であるディアリスター属菌を持つ患者が多いことを明らかにした。研究成果は2024年、国際学術誌「Journal of Clinical Medicine」に掲載された。

少子化が加速する日本において、不妊症に対する治療法の向上は必須課題である。特に反復着床不全は、体外受精などの治療において良好な受精卵を何度移植しても妊娠に至らない難治性不妊の一つだが、有効な治療法は見つかっていなかった。

研究では、山梨大学附属病院(山梨・中央)と手稲渓仁会病院(北海道・札幌)を受診した反復着床不全の43人の患者を対象に、子宮内膜の組織を採取。組織に含まれる細菌の遺伝子解析を行い、子宮内膜症を有する12人と、そうでない31人の細菌叢を比較した。その結果、子宮内膜症を有する患者群では、細菌種の数が有意に多く、特に歯周病を起こすディアリスター菌や、様々な感染症を起こすレンサ球菌が多いことがわかった。さらに、反復着床不全の患者では、子宮内膜症がある患者群の方が、ない患者群に比べてディアリスター菌が存在する割合が約11倍になることを明らかにした。これらの細菌の存在や菌種の増加は、子宮内環境に悪影響を与え着床を妨げる可能性が示唆された。

研究グループは、「子宮内膜症と子宮内膜の細菌叢が相互に関係している可能性がある」とコメント。「子宮内膜症に対する手術やホルモン治療などにより、子宮内膜の細菌叢の改善、妊娠予後の向上が認められるかどうか検討が期待される」としている。

 

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