訪日客は滞在中に必要な医療にたどり着けるか 言葉・移動・情報入手に残る壁 観光庁調査
観光庁は、訪日外国人旅行者の受け入れ環境に関する2025年度調査の結果を公表した。旅行中の困りごとは「ごみ箱の少なさ」が最多だった一方、スタッフとのコミュニケーションや多言語表示、交通機関の利用、混雑なども上位に並んだ。医療機関や民間医療保険に関する困りごとは少数だったものの、言葉や移動、情報入手の壁は、急な体調不良やけがの際に助けを求める場面にも影響する。観光の快適さに加え、訪日客が必要な情報や支援にたどり着ける環境をどう整えるかも、課題として浮かんだ。
調査は、訪日外国人旅行者がストレスなく快適に観光を満喫できる環境整備に生かそうと、同庁が継続的に実施している。今回は成田など主要5空港で、出国前の訪日客4110人から回答を得た。困りごと(複数回答)の上位7項目は、「ごみ箱の少なさ」が17.2%で最多。次いで「施設等のスタッフとのコミュニケーション(15.4%)」、「観光地や地域の混雑(12.9%)」、「交通機関の利用(11.3%)」、「多言語表示の少なさ・わかりにくさ(10.9%)」、「クレジット・デビットカードの利用(10.7%)」、「入国手続き(10.3%)」だった。「困ったことはなかった」との回答は43.7%で、前回から7.4ポイント低下した。医療機関や民間医療保険に関する困りごとは、今回の調査では、「けが・病気の際の医療機関」が1.9%、「民間医療保険」が1.3%にとどまり、全体に占める割合は小さかった。ただ、旅先で体調不良やけがが起きた場合、言葉が通じるか、必要な情報を探せるか、交通手段を把握できるかは、受診や相談のしやすさにもつながる。
実際に「施設等のスタッフとのコミュニケーション」に困った人のうち、対応として自動翻訳システムや翻訳アプリなどのICTツールを使った人は68%に上った一方、「コミュニケーションを諦めた」人も31%を占めた。ICTツールが普及した今も、現場での意思疎通には課題が残る。受け入れ環境の整備は、観光を快適に楽しめる環境づくりだけでなく、訪日客が不安を抱えずに滞在できる地域づくりにも関わる。同庁は今回の結果を踏まえ、引き続き環境整備を進める方針。
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