ヒアルロン酸の食べ物の効果、本当のところ (1/3)

女性に最も広く知られている代表的な美容成分、ヒアルロン酸。関節痛軽減の治療として医療の現場でも使われ年齢・性別関係なくポピュラーだが、食べ物で摂取することの有効性は今なお様々な意見が飛び交う。現時点ではどのような見解が主流で、どのような商品が女性たちに受け入れられているのか?各専門機関や学会などの見解、商品事例、口コミをもとに、ヒアルロン酸の経口摂取について調査した。

ヒアルロン酸とは?利用目的は美容と医療

ヒアルロン酸とは

ヒアルロン酸は多糖類の一種で、皮膚、腱、目、筋肉、脳、血管など人間の体の中に含まれている結合組織の成分。粘性と弾性が高く、また水分保持に優れ、肌の潤い保持や関節の潤滑作用・クッションの役割があるが、加齢や紫外線の影響で減少する。

大人の皮膚に含まれるヒアルロン酸の量は、赤ちゃんの20分の1と言われている。ヒアルロ酸の概要、法規・制度、成分の特性・品質、有効性、安全性については、「健康食品の素材情報データベース(国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養所研究所)」より確認できる。

ヒアルロン酸の活用法

ヒアルロン酸は、「美容」と「関節の痛み軽減」の主に2つの目的で活用されている。

1.美容

ヒアルロン酸は水分保持に優れていることから、美容を訴求した製品化が多い。若い人や女性の間では、「ヒアルロン酸=美肌に良い成分」というイメージが強い。ヒアルロン酸を含む美容商品には、化粧水、美容液、乳液、クリーム、シワ取り美容注射、入浴剤、サプリメント、飲料、食品(ゼリー、スープなど)などがある。

2015年に機能性表示食品制度が始まってからは、肌の水分保持や肌の乾燥緩和といった機能を訴求する機能性表示食品が次々に登場している。

2.膝など関節痛の緩和

ヒアルロン酸のもう一つの効果は膝関節や肩関節の痛みの軽減で、医薬品の原料として使用される。中高年層の人は、「ヒアルロン酸=関節痛を和らげる成分」と認知している人も多い。

加齢により起こる関節痛の痛みの原因にはヒアルロン酸などの関節成分の減少が挙げられ、医療機関では、膝や肩の関節痛の治療として、少なくなったヒアルロン酸を体外から注射して補う「ヒアルロン酸関節内注射」が行われている。注射により関節の動きが滑らかになったり衝撃吸収作用が回復し、痛みが緩和される。サプリメントなど健康食品に配合されることもある。

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