2018年スーパーフードトレンド予測 今年の注目素材おすすめTOP10

日本スーパーフード協会は今月、「2018年上半期のスーパーフードランキングTOP10」のトレンド予測を発表した。2018年、女性が注目するスーパーフードトレンドをチェック。このランキングは、日本スーパーフード協会のアメリカ支部のリサーチをもとに、日本の本部が日本市場の現況の流れとの擦り合わせを行った上で、2018年の上半期に日本でブームとなる可能性が高いスーパーフードを10品目予測しランキング形式で発表するもの。

同協会によると2018年は、ココナッツオイルやチアシードのように1つの品目で大ブレイクするものはないが、「ファンクショナルマッシュルーム」、「進化系PONZU」、「アーユルヴェーダ食」など、東洋系スーパーフードを中心とした強力なカテゴリーが台頭するとのこと。さて、今年はどんなスーパーフードが流行る?

第1位:ファンクショナルマッシュルーム

ファンクショナルマッシュルーム(機能性キノコ)とは、霊芝やチャーガ、ハナビラタケ、アガリスクなど、人体に有効な成分を持つことが実証されたキノコ類のこと。従来は主に生薬やサプリメントとして使用されてきたが、昨今のブームのきっかけとなったのは、霊芝の苦みを活かしたコーヒー、ハナビラタケの旨味を活かした乾燥チップなど、手軽においしく食べられるスーパーフード的な商品が現れたことである。

2018年のスーパーフードトレンド

【画像】一般社団法人 日本スーパーフード協会

 

第2位:進化系PONZU(ぽん酢)

欧米でのぽん酢ブームの逆輸入で、柑橘系フルーツの酸味を活かしたフルーツPONZUやスパイシーなPONZUのことで、ドレッシングやソース、醤油の代用として使用される。人気の背景には、日本食ブームによる出汁の旨味、りんご酢などのビネガー(果物酢)ブーム、天然のビタミン、ポリフェノールなどの栄養成分も同時に摂れるという健康志向への大きな流れがある。

進化系PONZUの頂点に立つのが、世界一ビタミンCの含有量が多い奇跡のアマゾンフルーツ“カムカム”を使った、アマゾンカムカム社の「CAMU CAMU PONZU カムカムぽん酢」。原料には、レモンの60倍の天然ビタミンCを含むカムカム果汁100%ストレートの「カムカムC」を18%も使用し、瓶1本に天然ビタミンCはレモン20個分、ポリフェノールは赤ワイン・グラス18杯分を含む。

2018年のスーパーフードトレンド

【画像】一般社団法人 日本スーパーフード協会

 

第3位:スーパー天然プロテインパウダー

スーパー天然プロテインパウダーは、アミノ酸スコアが高いたんぱく質(プロテイン)とマルチな栄養素を豊富に含むことから、植物性プロテインとして活用できるスーパーフード系パウダーの総称。代表的なものには、スピルリナ、ビーポーレン、ゴジベリー、モリンガなど。近年のプロテインブームで、スポーツをしない人でも日常的に市販のプロテインパウダーを専用のシェーカーでシェイクして飲む人が増えているが、必要以上の量を摂取して健康を害したり、甘味料などでカロリーオーバーになってしまうなどの問題がある。

その点、植物であるスーパーフードを乾燥させただけのパウダーは、それだけで効率よくたんぱく質や多種多様な成分を同時に摂取できる。また、以前のシェイクして飲むプロテインから、必要に応じてスティック1本、スプーン1杯のスーパーフードをそのまま水で飲んだり、ドリンクや料理にちょい足しして摂取するスマートなプロテインの摂り方が今、新しい。

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【画像】一般社団法人 日本スーパーフード協会

 

第4位:スーパー天然ビタミンC

スーパー天然ビタミンCは、自然由来のビタミンCを突出して多く含むスーパーフードの総称で、代表的なものに、カムカム(レモンの60倍)とアセロラ(レモンの34倍)など、驚異的な含有量を誇るものがある。アセロラを用いた臨床試験によると、アセロラビタミンCは合成ビタミンCよりも体内で利用される率が1.63倍。合成のものの単独摂取よりも天然の方がその吸収力が高いことが証明されている。

合成ビタミンCから天然ビタミンCの時代へ。同じ栄養成分でも、化学的に合成された成分から自然由来の天然の成分へ、という世界のヘルストレンドの潮流の影響で、食品やサプリメントに含まれる成分に対しても、ただ単に含有量が多ければよいというのではなく、その品質にこだわる“意識高い系”消費者が日本でも急速に増えている。

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【画像】一般社団法人 日本スーパーフード協会

 

第5位:スマートドラッグフード

スマートドラッグとは脳の機能や能力を高めたり、認知能力や記憶力を高める薬品や物質のこと。一方スマートドラッグフードとは、脳の活性化やリラクゼーション効果がある成分を含むおやつやドリンクのこと。90種類以上の健康成分を含み奇跡の木といわれるモリンガの葉や、ハッピードラッグフードとして愛用者も多いカカオに豊富に含まれる“ギャバ”という成分には、興奮を鎮めたり、リラックスをもたらしたりする効果があり、いつも幸せ&平常心でいたい人、ストレスの多い人、集中力が求められるアスリートに向けた“モバイルスーパーフード”の商品も続々登場している。

スティック1本を飲み物や料理にかけるだけで、多種多様な栄養摂取と抗ストレスが期待できるモリンガパウダー「オンディッシュ」(ネオベジ社)は、忙しい主婦に人気。カカオ通にはほろ苦さがクセになるカカオニブを、ヤーコンシロップで甘くコーティングした「進化系カカオニブスイーツ」(スーパーフーズトレーディング社)は、発売早々品切れになるなど日本でもヒット商品となった。

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【画像】一般社団法人 日本スーパーフード協会

 

第6位:MCTオイル

MCTオイル(中鎖脂肪酸油)とは、ミディアムチェーントリグリセリドの事で脂肪酸の長さが一般的な植物油の約半分で、消化吸収が早くエネルギーになりやすいのが特徴。中鎖脂肪酸は、ココナッツやパームフルーツに含まれる天然の植物由来の成分で、母乳や牛乳にも含まれる。その消化の速度から、食事療法、運動、ダイエットに有効とされる。また、ブドウ糖に代わる第二のエネルギー源「ケトン体」の材料になったり、脳のエネルギー源として脳の働きを高め、認知症にも効果があることが分かっている。

日本でも話題となった「シリコンバレー式完全無欠コーヒー」は、コーヒーにMCTオイルとグラスフェッドバターを追加した飲み方。脳や体のパフォーマンスを効率よくアップし、仕事やエクササイズの効率を上げ、かつダイエットにも良いとされる。

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【画像】一般社団法人 日本スーパーフード協会

 

第7位:パープルフード

パープルフードは紫色の天然色素を豊富に含むフルーツや野菜のことで、その最大の特徴は、ポリフェノールの一種であるアントシアニン、ベタシアニンなどの抗酸化作用。中でもここ数年、アメリカでは売り切れになることもあるほど大ブームのパープルフルーツ「マキベリー」は、ポリフェノールがアサイーの約5倍、ブルーベリーの14倍も含まれ、美容に感度の高いモデルを中心に人気急上昇中だ。“インスタ映え”する見た目の美しさも人気の秘訣。

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【画像】一般社団法人 日本スーパーフード協会

 

第8位:アーユルヴェータ食

アーユルヴェーダは、インド、スリランカで5千年以上の歴史を持つ世界最古の伝統医学。体質を主に3つのタイプに分類し、それに沿ったエネルギーを調整し、乱れたバランスを整えるのが基本の考え方だ。食の面では様々な薬草やスパイスを使うのが特徴。

スーパーフードの「ウコン」もアーユルヴェーダでは欠かせない薬草。代表成分クルクミンは肝機能を整え、抗炎症効果もある。安眠、免疫強化などを目的とした、アシュワガンダ、トゥルシー などのアーユルヴェーダの代表ハーブの台頭を始め、ギー(加熱して純化させたバター)を用いて安眠や免疫強化、エネルギーアップなど、アーユルヴェーダの考えに基づいた“効能のある”食品や飲料に注目が集まっている。

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【画像】一般社団法人 日本スーパーフード協会

 

第9位:グラスフェッドビーフ・グラスフェッドバター

グラスフェッドビーフ(牧草飼育牛肉)とは、自然の環境で放牧され、牧草のみで飼育された牛のこと。日本で販売されている一般的な牛肉は穀物飼料を食べて生育。それに比べグラスフェッドビーフの肉質は赤身が多い。脂質中の不飽和脂肪酸には特にオメガ3が多く、よりヘルシーとされている。背景にはパレオ食(原始時代の食生活)など動物性食品の再評価、より良い動物性を摂取しようという動きもある。グラスフェッドバターとは、牧草で飼育された牛の乳からつくったバター。通常のバターよりも不飽和脂肪酸が多く、中性脂肪やコレステロールを下げるとされる。

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【画像】一般社団法人 日本スーパーフード協会

 

第10位:パフスナック

特殊な釜で穀物や豆を加熱や加圧をして、破裂させて膨らませたスナックのこと。揚げ油を使っていないので、胃に軽く、栄養価も高い。日本に古くからあるポン菓子も海外ではライスパフと呼ばれ、日本のヘルシースナックを意味する“OYATSU”として人気。ビタミンB群、ミネラル、必須アミノ酸、食物繊維の多いアマランサス、玄米、キヌア、ライ麦、オーツ麦、そばの実、カムート、などの栄養価の高い穀物のパフが人気。パフを固めてバーとしたものもあり、一見、日本の伝統菓子「おこし」と似ているが、健康的なOYATSUとして普及し始めている。

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【画像】一般社団法人 日本スーパーフード協会

 

 

 

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