世界のヘルスケアトレンド「美容と健康の境界はますます曖昧に」、インナービューティが急拡大
2025年の同市場は前年比4%成長の3380億米ドル(約50兆円)へ。市場調査の英ユーロモニターインターナショナルが、世界のコンシューマーヘルス市場に関するレポートを発表した。同社のシニアグローバルインサイトマネージャーのニック・ステーン氏は、「従来の『美容』と『健康』の境界はますます曖昧になっている」と指摘。美容製品はエビデンスに基づく効果や健康志向の訴求を強めており、サプリメント市場に新たな機会を生み出しているという。
■インナービューティーが急拡大
外見が健康状態の指標とされる傾向が強まる中、「インナービューティー」は世界的に影響力を持つトレンドに成長。24年7月以降で世界で新たに発売されたサプリメントの20%が、何らかの美容訴求をしていた。アジア太平洋・オセアニア地域の市場においては、美容が、免疫・骨・消化器の健康を上回り2番目に重要な主要機能となっている。ヒアルロン酸やコラーゲンといった定番に加え、ビタミンC、伝統的ハーブ、プロバイオティクスなどの基本成分の肌へのメリットを訴求するブランドの増加も見られ、特に韓国は、形状の革新や、肌・髪・爪の健康メッセージの発信で市場を牽引している。
■スポーツニュートリションが9%成長
ジム文化の広がりと高齢者の健康志向を背景に、プロテイン需要が拡大。そのまま飲めるRTDプロテインは過去1年で10%の価値成長を記録した。前出のステーン氏は「プロテインの需要は運動後のリカバリーを超え、免疫サポートや健康的なエイジング、日々の活力など、ウェルネスの基盤として定着している」と指摘する。
■GLP-1薬の普及で体重管理サプリが失速
肥満治療などに用いられるGLP-1の採用拡大により、従来型の体重管理サプリの成長率は24〜25年でわずか1%にとどまった。26年にはGLP-1の経口薬が登場予定で、注射不要となることにより利用者がさらに増え、サプリへの影響は一段と大きくなる見込み。ステーン氏は「GLP-1ユーザーに役立つサポートを提供することが重要」と述べ、必要なタンパク質量の補完など具体的な価値訴求の必要性を強調している。
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