少ない女性役職者 国際比較で見る日本の現状
働く女性の増加で女性の役職者が増えているが、世界に目を向けてみると日本は依然として低い水準だ。この現状が、企業の中で女性ワーカーたちの声が届きにくい、あるいは事業に有効に反映できていない理由になってはいないだろうか?女性消費者を理解し女性マーケティングを自社で活用するなら、まずは自社にいる女性たちの声や意見を傾聴することが大切だ。そのようなムードの醸成に大きく貢献するのが、女性役職者の存在。女性役職者がまだ少ない今なら、役職者に女性を積極的に採用することが競合他社との差別化ポイントになり売上につながるかもしれない。日本の現状を見てみよう。
女性役員わずか3.4% 上位の役職ほど少なくなる傾向
男女共同参画白書平成29年版(内閣府)によると、常用労働者100人以上を雇用する企業の労働者のうち役職者に占める女性の割合は上昇傾向にあるが、係長級・課長級・部長級を階級別にみると上位の役職ほど女性の割合が低い。平成28年は、係長級は18.6%、課長級は10.3%、部長級になるとわずか6.6%だ。
上場企業の役員に占める女性の割合はさらに低く平成28年はわずか3.4%だ。長期的に見ると上昇傾向にあるとは言え、あまりにも低い。
国際比較で見る
管理的職業従事者(※)に占める女性の割合を見ると、諸外国と比べて日本は水準が低いことがわかる。ランキングは次の通り。(※会社役員、企業の課長相当級以上、管理的公務員等)
- フィリピン(46.6%)
- 米国(43.4%)
- スウェーデン(39.2%)
- ノルウェー、オーストラリア(37.6%)
- 英国(36.0%)
- シンガポール(34.2%)
- フランス(32.9%)
- ドイツ(29.3%)
- マレーシア(22.5%)
- 日本(13.0%)
- 韓国(10.5%)
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